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現役監督でトップの勝率を誇る原辰徳監督。あとに続くのは誰か?/RECORD TIPS

 

通算1000勝以上で4番目に高い勝率


現役では原監督に次ぐ勝率を誇る辻監督


 前回は監督の歴代勝利数を見てみたが、今回は現役監督の成績を見ていこう。今季は3人の1年目監督がおり、通算16年目の巨人原辰徳監督と勝利数を比較しても仕方がないので、表は勝率順にしてみたのだが、それでもトップは原監督だった。勝率.562は通算1000勝以上を挙げている監督の中で4番目に高いものだが、やはりこれだけのキャリアを重ねながらの高勝率には恐れ入る。シーズンごとの勝率を見ても、ともに日本一となった2009年の.659、12年の.667は2000年以降では1位、2位の数字だ。

 続くのは西武辻発彦監督。現役では原監督に続く通算6年目の指揮となるが.542の勝率だ。就任1年目の17年にチームを4年ぶりのAクラスとなる2位に導くと、翌年から強打を前面にリーグ連覇。昨季は最下位に転落して初めてシーズン5割を下回ったが、今季は投手陣を整備して再び優勝争いを演じている。2度の優勝はいずれもクライマックスシリーズで敗れているだけに、今季は日本シリーズ出場と頂点を見据えているはずだ。

 3位は今季が1年目ながら優勝争いを演じているソフトバンク藤本博史監督。「常勝」を目指すチームだけにここから手腕が問われる。4年目の阪神矢野燿大監督と3年目のヤクルト高津臣吾監督は僅差ながら、勢いは後者にあるか。就任初年度は最下位ながら、昨季は一気に日本一へと駆け上がり、今季もリーグ連覇へ邁進している。シーズン後の退任を明言している矢野監督はどこまで追いすがっていくことができるか。


 オリックス中嶋聡監督、楽天石井一久GM兼任監督までが5割超。5年目のロッテ井口資仁監督は低迷していたチームを徐々に再建にしていき、20、21年と下馬評を覆す2位フィニッシュと果たしたものの、通算では5割を下回っている。広島佐々岡真司監督は2年続けて勝率.481、今季も8月17日時点で同じ勝率と低位安定なのはやや苦しい。DeNA三浦大輔監督は昨季の最下位からV字回復。今季中に自らの通算勝率が5割に乗るようなら、奇跡の逆転Vも見えてくるか。

 ともに1年目で苦しい戦いが続く中日立浪和義監督と、日本ハムのBIGBOSSこと新庄剛志監督はこれからが手腕の見せどころとなっていくだろう。

 誰が原監督に迫るようなキャリアを重ね、「名将」の道を歩んでいくのか。楽しみに見ていきたい。

写真=BBM
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