週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

岡本和真、入江大生、村上宗隆、高橋宏斗…セ・リーグ6球団 シーズン最終盤「注目選手」は?

 

残り試合が30試合を切る球団も多く、最終盤の戦いに突入しているペナントレース。優勝争い、クライマックスシリーズ(CS)進出争いも激化していくが、各球団で見逃せない選手は誰か。セ・リーグ6球団のシーズン最終盤「注目選手」をピックアップする。
※記録は8月26日現在

読売ジャイアンツ



 不振を極めたままシーズンを終えるわけにはいかない。本来なら「不動の四番」であるはずの岡本和真だ。3、4月の月間MVPに輝くなどスタートこそ良かったものの、5月は月間打率.180と急降下。6月は.317と持ち直したが、7月は.222で1本塁打、8月も2割前後と浮上のきっかけがつかめておらず、ついに四番の座を中田翔に明け渡した。丸佳浩と並ぶ24本塁打はリーグ2位タイだが、ヤクルト村上宗隆がはるか上をいき、3年連続の本塁打と打点の打撃2冠はもはや絶望的。それでもチームの主砲の復調はCS進出のためにも不可欠なだけに、なんとしても最後に意地を見せてほしいところだ。

横浜DeNAベイスターズ



 入江大生は今年のDeNAで最も躍進した選手と言っても差し支えないだろう。接戦での登板も増え、勝利の方程式入りも見込まれる2年目右腕。中継ぎへの配置転換で速球にも力が増し、ここまで防御率3.11だが7、8月の防御率は0.56と夏場以降に見事な投球を見せている。だが、昨年右ヒジのクリーニング手術を受けている中で、すでに40試合に登板しているという不安も。9月の過密日程では、チームの投手力すべてを投入する必要が出てくるだろう。自身としても1シーズンを走り切るのは初の経験だ。そんな中、最終盤までチームの中心で輝きを放てるかが焦点となる。8月26日に24歳となったばかりの剛腕に期待したい。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・村上宗隆


 チームの枠を超え、12球団で一番の注目を集めているは村上宗隆で間違いないだろう。22歳の若き大砲は今季、史上初の5打席連続本塁打を成し遂げるなど本塁打を量産中。ここまで47本塁打、115打点、打率.328と圧倒的な打棒を見せつけており、暫定で三冠王に位置している。残り30試合を切り、18年ぶり8人目の偉業達成が少しずつ見えてきた。また、本塁打はシーズン換算では約59本ペースで、2013年にバレンティン(元ヤクルトほか)が打ち立てたシーズン最多60本塁打の記録更新にも期待がかかる。本塁打と打点は2位以下に大きく差を離しタイトル獲得をほぼ確実としているが、首位打者争いでは大島洋平(中日)が打率.323、佐野恵太(DeNA)が打率.320をマークするなど大接戦。優勝の行方はもちろん、三冠王達成なるかにも目が離せない。

阪神タイガース



 今季、阪神の野手陣で一番成長を見せたのが島田海吏だろう。連敗はしたが8月23日からのDeNA戦(京セラドーム)では、今永昇太濱口遥大と左腕が先発しても先発出場。以前は右打者に譲っていたが、今では左腕でもベンチの信頼を得ている。課題だった打撃もボールのインパクト力も強くなり、得点圏打率.385と勝負強さも見せ始めている。小技も得意で、守備も俊足強肩。近本光司が新型コロナから復帰し、一番・中野拓夢、二番・島田、三番・近本という左の俊足トリオが復活。二番としてさまざまな役割をこなす島田の活躍で、Aクラス入りを目指していく。

広島東洋カープ



 一番・野間峻祥がいなくなり(新型コロナ感染)、二番・菊池涼介がいなくなり(新型コロナ感染)、ついには三番・秋山翔吾まで(発熱)……。苦しい攻撃陣を引っ張っていく1人としてさらなる活躍が期待されるのは、チームで唯一開幕から試合に出続けている坂倉将吾だろう。今季は開幕から五番に座り、持ち前の勝負強さを発揮してきた。一方でレギュラー2年目、試合に出続けて結果を残し続ける難しさも味わう。ライアン・マクブルームが新型コロナで離脱した際には四番に座り、四番のプレッシャーも。だからこそ、終盤戦、Aクラス入りへの正念場で、チームとともに背番号31の踏ん張りも必要だ。最近は五番に戻り、やはり勝負どころで打席が回ってくることも多い。チャンスを逃さない打撃でチームをもう一度押し上げていく。

中日ドラゴンズ


中日・高橋宏斗


 高卒2年目の高橋宏斗に注目したい。8月25日の巨人戦(東京ドーム)は今季15試合目の登板。7回を投げて4安打2失点。打線の援護がなく、今季5敗目を喫したが、「悪くない。打線のほう(の責任)です」と立浪和義監督も2年目の右腕をかばった。昨年は一軍で1試合も投げてはいない。それどころかファームでも勝てなかった。それが2年目の今季に大きく飛躍。15試合のうち12試合は2失点以下。クオリティースタート(先発で6回以上、自責点3以下)は11試合で防御率は2.34。4勝5敗と負け越しているのが不思議なほど。最下位に沈むチームの中で希望の光。クライマックスシリーズ出場、また来季に向けても最終盤の高橋宏のピッチングから目が離せない。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング