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内海哲也、長野久義、馬原孝浩…「FAの人的補償」で衝撃受けた選手は

 

巨人時代は2年連続最多勝


巨人時代の内海


内海哲也(巨人→西武) ※炭谷銀仁朗の人的補償
今季成績 4試合登板、0勝1敗、防御率3.09
通算成績 334試合登板、135勝104敗2H、防御率3.24

 敦賀気比高で「北陸のドクターK」と呼ばれ、オリックスからの1位指名を拒否し、東京ガスを経て巨人に入団。2011、12年と2年連続最多勝に輝くなど巨人時代はエースとして活躍。チームをまとめるリーダーとしてナインの人望も厚かった。18年オフにFAの人的補償で西武に移籍が決まった際は号泣する巨人ファンの姿が。西武では故障もあり思うような活躍ができなかったが、練習熱心で野球に真摯に取り組む姿勢は若手の良きお手本だった。今季限りでの引退を発表。19年間の現役生活で有終の美を飾りたい。

巨人で野手の中心的存在


巨人時代の長野


長野久義(巨人→広島) ※丸佳浩の人的補償
今季成績 57試合出場、打率.213、3本塁打、15打点、2盗塁
通算成績 1504試合出場、打率.281、157本塁打、590打点、97盗塁

 ドラフトで他球団からの指名を2度拒否し、3度目のドラフトで巨人に入団。1年目から主力打者として活躍し、2年目の11年に打率.316で首位打者、12年に最多安打(173)のタイトルを獲得する。坂本勇人と共に野手の中心的存在だったが、18年オフにFAの人的補償で広島へ。移籍後は規定打席に到達したシーズンがないが、勝負強い打撃で存在感を示している。気配りの性格で知られ、外国人選手と積極的にコミュニケーションを取る姿が。まだまだ若手には負けられない。

打者をねじ伏せたクローザー


ソフトバンク時代の馬原


馬原孝浩(ソフトバンク→オリックス) ※寺原隼人の人的補償
通算成績 385試合登板、23勝31敗182S47H、防御率2.83

 ソフトバンクの守護神として活躍し、2007年に38セーブを挙げて最多セーブ投手のタイトルを獲得。150キロを常時超える直球、落差の鋭いフォークで打者をねじ伏せた。12年は右肩の手術でリハビリに打ち込み一軍登板なしに終わったが、同年オフにオリックスが実力を高く評価してFAの人的補償に選ばれた。オリックスでは14年に55試合登板で32ホールドとセットアッパーとして貢献。15年限りで現役引退し、現在は火の国サラマンダーズの監督兼GM補佐を務める。

投げ続けた球史に残る名左腕


巨人時代の工藤


工藤公康(巨人→横浜) ※門倉健の人的補償
通算成績 635試合登板、224勝142敗3S10H、防御率3.45

 ソフトバンクの監督としてチームを3度のリーグ優勝、5度の日本一に導いた。現役時代も14度のリーグ優勝、11度の日本一を経験。西武、ダイエー(現ソフトバンク)、巨人の3球団で日本シリーズを制覇し、「優勝請負人」と呼ばれた。実働年数29年間はプロ最長記録。FAで2度移籍し、人的補償で06年オフに巨人から横浜(現DeNA)に移籍している。当時43歳で「ハマのおじさん」と自称し、移籍1年目の2007年に7勝をマーク。09年は46試合登板で10ホールドと救援でも奮闘した。球史に残る名左腕だ。

最強の2番手捕手


DeNA時代の鶴岡


鶴岡一成(DeNA→阪神) ※久保康友の人的補償
通算成績 719試合出場、打率.235、18本塁打、140打点、3盗塁

 現役時代は正捕手で活躍した時期が短かったが、巧みな配球術とパンチ力のある打撃で「最強の2番手捕手」と評された。横浜(現DeNA)から巨人にトレード移籍したが、FA移籍で古巣に復帰。2013年にチーム最多の85試合に先発マスクをかぶったが、同年オフにFAの人的補償でプロテクト枠から外れて阪神へ移籍する。翌14年にソフトバンクとの日本シリーズに出場するなど不屈の闘志で貢献した。藤浪晋太郎が先発登板する際にマスクをかぶる機会が多く、勝率が高いことで知られた。

西武への移籍で開花


西武時代の福地


福地寿樹(西武→ヤクルト) ※石井一久の人的補償
通算成績 1009試合出場、打率.272、20本塁打、184打点、251盗塁

 広島では一軍定着できなかったが、06年3月に西武にトレード移籍すると、リードオフマンとして覚醒。06年に25盗塁、07年に28盗塁をマークする。同年オフにFAの人的補償でヤクルトに移籍するとさらに輝きが増す。08年は131試合出場で打率.320、9本塁打で、プロ15年目で初の規定打席に到達。42盗塁で自身初のタイトルを獲得した。09年も42盗塁で2年連続盗塁王に。30代以降でブレークしたことから「遅咲きの星」と形容されることも。FAの人的補償で活躍した最高傑作と言えるだろう。

写真=BBM
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