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森木大智、大勢、ブライト健太、小園健太…セ・リーグ6球団「2022年ドラフト1位入団」の現在地は?

 

シーズン最終盤を迎えているが、今季のドライチ選手は今季、どのようなシーズンを送っているのか。開幕から戦力となっているのか、ファームで地道にレベルアップを図っているのか。セ・リーグ6球団の「2022年ドラフト1位入団」の現在地をピックアップした。
※記録は9月12日現在

阪神タイガース



 ポテンシャルの高さは十分に見せた。8月28日の中日戦(バンテリン)でプロ初先発を果たすと150キロを超える真っすぐとキレ味鋭い変化球を駆使し、13人連続アウトを奪うなど力投。結局、6回を投げ4安打4奪三振も3失点で負け投手になったが、堂々としたマウンドさばきを見せた。さらに、9月10日のDeNA戦(横浜)でも先発に抜てき。しかし、DeNA打線につかまり2回2/3、5安打5失点(自責点3)で降板し、2敗目を喫した。それでもベンチでは捕手の梅野隆太郎と会話をしながら、一軍で勝つために何が必要かを学んだ。勉強熱心な部分も成長への糧になる。背番号20は、まずはプロ初勝利を目指していく。

読売ジャイアンツ



 新人ながら開幕直前にクローザーに抜てきされると、開幕戦を皮切りに12球団最速で20セーブに到達するなどしっかりと役割を全うしてきた。だが、最終盤になって試練を味わっている。9月6日のDeNA戦(東京ドーム)で延長10回からマウンドに上がると、自身初の回またぎとなった11回に佐野恵太に勝ち越し弾を浴びた。さらに9月9日の中日戦(東京ドーム)でも1対1の同点で迎えた延長10回に2失点。これまでわずか1だった黒星が一気に3に増えた。それでも防御率1.98、32セーブは胸を張っていい。最後に訪れた試練も乗り越え、新人王を目指してシーズンの最後まで腕を振る。

中日ドラゴンズ



 身体能力の高さに長打力を評価され、上武大からドライチで中日入団。ガーナ人の父、日本人の母を持ち、背番号42は黒人初のメジャー・リーガーでもあるジャッキー・ロビンソンにあこがれて自ら希望した。しかし残念ながら、ルーキーイヤーの一軍デビューはなさそうだ。右肩の状態が思わしくない。二軍で開幕スタートを切ったが、直後に右肩痛で戦線離脱。5月31日のウエスタン・ソフトバンク戦(ナゴヤ)で2カ月ぶりの復帰を果たして着実に実戦を積んでいたものの、8月中旬から再びの右肩痛で試合から遠ざかることになった。同じ大卒スラッガーとして入団したドラフト2位の鵜飼航丞、6位の福元悠真は一軍を経験しているだけに悔しさはあるが、まずは万全の体調に戻すことが先決。出遅れた分は必ず取り戻すと2年目の逆襲を誓っている。

広島東洋カープ



 開幕一軍に名を連ね、3月29日の阪神戦(マツダ広島)、プロ初登板のマウンドで無安打無失点デビューを果たした黒原拓未。以降も無失点登板を続け、4月8日の阪神戦(甲子園)でプロ初ホールドをマークした。即戦力という評価にふさわしい活躍を見せてくれるだろうと期待は高まったのだが……。5月4日の巨人戦(マツダ広島)を最後に一軍のマウンドから遠ざかっている。再調整ゆえの降格だったが、コンディション不良もあったのか、二軍戦でも登板はなし。7月中旬には新型コロナにも感染。球団として3年連続新人王候補の1人だっただけに、残念な1年目となってしまっているが、伝統ある背番号「24」を託された者として、このままでは終われない。

東京ヤクルトスワローズ



 一軍デビューの瞬間が確実に近づいている。法大から入団したドライチ左腕の山下輝は、昨秋に左尺骨を疲労骨折した影響もあり、大卒ドライチ投手の中で唯一の一軍未登板。それでも、6月28日に練習試合で初の実戦登板を果たし、7月以降はファームで登板を重ねていった。そして迎えた8月31日のイースタン・ロッテ(ロッテ浦和)、今季最長の7回を投げ1失点の好投を見せる。続く9月11日の同・巨人戦(東京ドーム)でも、7回94球3安打無失点。前評判どおりのゲームメーク能力の高さを発揮している。これでファームでは6試合22回2/3回を投げ防御率1.59、直近2試合の先発登板は14回で防御率0.64の好成績を残した。一軍は9月16日から10連戦を控えており、先発投手陣も駒がそろっているとは言えない状況にある。優勝争いが佳境を迎える場面でのプロ初登板も十分に有り得る。

横浜DeNAベイスターズ



 着実に一軍登板へ向け階段を上っている。昨秋のドラフトで阪神と競合し抽選の結果DeNAに入団した小園健太。背番号は三浦大輔監督が着けた「18」。かけられた期待は非常に大きかった。初の春季キャンプではいきなり一軍に帯同、実戦での登板までは至らなかったがプロ野球の空気を間近で感じた。体づくりに励みながらもついに迎えたイースタンでの初登板は8月4日の楽天戦(横須賀)だった。最速147キロの直球で押し、カーブも効果的に使い7回の1イニングを三者凡退で上々のデビューを飾った。その後もリリーフでの起用で3試合4回2/3回を投げ防御率0.00と結果を出している。直球の力強さはやはり目を見張るものがある。近い将来のエース候補が歩みを進める。

写真=BBM
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