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風間球打、松川虎生、達孝太、吉野創士…パ・リーグ6球団「2022年ドラフト1位入団」の現在地は?

 

シーズン最終盤を迎えているが、今季のドライチ選手は今季、どのようなシーズンを送っているのか。開幕から戦力となっているのか、ファームで地道にレベルアップを図っているのか。パ・リーグ6球団の「2022年ドラフト1位入団」の現在地をピックアップした。
※記録は9月12日現在

福岡ソフトバンクホークス



 世代最速157キロと騒がれた風間球打も、高卒ということもあって球団としては育成を重視。シーズンを戦い抜くための体づくりを優先する中で、風間本人は1年目から「一軍で投げられたらすごくうれしい」とは語っていたが、やはりプロの世界。そう簡単にはいかなった。実戦登板が心待ちにされる中、右ヒジを痛めて無念のリハビリ組へ。9月12日現在、三軍戦デビューも叶わず。ただ、ブルペンでの投球練習はすでに再開しており、本格的な登板に向けて着実に前進していることは確かだ。入団前、「実力とかよりも、元気良くプレーする姿を見てもらいたいです」と語っていた右腕。そのときを楽しみに待っている。

千葉ロッテマリーンズ



 高卒新人では史上3人目となる開幕マスクを勝ち取った松川虎生。4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)では佐々木朗希とバッテリーを組んで完全試合をアシストするなど、18歳とは思えぬ冷静かつ大胆なリードを披露している。ワンバウンドの変化球を止める技術に、犠打処理も難なくこなし、守備力の高さを見せつけているが、後半戦からは打力向上も示している。巧みに右方向へ運ぶ安打に、得点圏に走者を置いた際には、きっちり犠飛を放つなど、打席でも“野球脳”の高さがキラリ。“人生18年目のベテラン捕手”とも呼ばれる背番号2の風格は増すばかりだ。

埼玉西武ライオンズ



 4球団が競合したサウスポーがなかなか勝利をつかむことができない。9月7日のロッテ戦(ベルーナ)に先発した隅田知一郎だが、初回に山口航輝に先制3ランを浴びるなど4回4失点で9敗目を喫した。開幕2戦目の3月26日オリックス戦(同)でプロ初登板初先発初勝利を飾ったが、以後9連敗。1959年の田中喜八郎、2007年のクリストファー・ギッセルと並ぶ球団記録となってしまった。「今日は、チームにとっても僕にとっても本当に大事な試合でした。(シーズン終盤のこの状況において)ここまで来たら、大事なのは内容よりも結果です。今日は結果を出すことができず悔しいですし、歯がゆい思いです」と唇をかんだ隅田。悔しい経験を糧にして、シーズン最終盤に2勝目を手にすることができるか。

オリックス・バファローズ


オリックス・椋木蓮


 良い面も悪い面も見せているのが椋木蓮だ。今春キャンプの実戦初登板を前に左脇腹を負傷し、開幕はファーム。ただ、独特の腕の振りから投じる最速150キロ超のストレートに、多彩な変化球を操るなど、秘めるポテンシャルは確かで、6月にはウエスタンで3勝を挙げて月間MVPを受賞。7月7日の西武戦(京セラドーム)でプロ初先発初登板を勝ち取ると、6回無失点でプロ初勝利を飾った。同20日の日本ハム戦(京セラドーム)では9回二死まで無安打投球と、期待は一気にふくらんだが、後半戦は8月21日の西武戦(ベルーナ)で2回途中KO。1週間後の28日の西武戦(京セラドーム)では試合日に右足首をひねって登板を回避し、9月8日の西武戦(ベルーナ)では右ヒジに違和感を覚えて2回途中で緊急降板した。故障続きの1年目。いかに万全の状態を整えるかが、今後の飛躍への大きなポイントだ。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・達孝太


 BIGBOSSは就任時、選手全員の一軍起用を公約したが、128試合終了時点で達孝太の一軍登板はまだない。序盤は中継ぎで実績を重ね、6月30日のイースタン・ロッテ戦(ロッテ浦和)で初先発。7月のフレッシュ球宴ではイースタンの先発を務め、8月のU-23 NPB選抜対大学・社会人選抜戦では二番手で登板するなど、世代代表として経験を積んだ。試練となったのは8月19日の同・ロッテ戦(ロッテ浦和)だ。1回1/3を7安打4四球10失点の乱調で防御率は一気に跳ね上がった。ここまで11試合に登板して0勝3敗、防御率6.45。走者を背負いクイックになると制球を乱す場面も見られる。194センチ88キロの恵まれた体からの真っすぐは威力十分。変化球の精度と制球力に磨きをかけてレベルアップを図りたい。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 近い将来に打線の中軸を担うため、二軍で地力を蓄える日々を続けている。今年1月の新人合同自主トレでは、腰の違和感により出遅れたが、現在はファーム公式戦に出場する中で、攻守走すべてでレベルアップを図っている。6月19日の日本ハム戦(鎌ケ谷)では待望の「プロ初本塁打」。22日には石井一久GM兼任監督から指名され、楽天生命パークでの野手指名練習に参加。首脳陣から熱視線を浴びた。焦らずじっくりと鍛え、一軍デビューのタイミングを待つ。

写真=BBM
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