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RECORD TIPS

本塁打記録は並んだ村上宗隆も及ばない王貞治のすさまじい四球記録/RECORD TIPS

 

16年連続100四球


さすがの村上も王の四球記録にはまだ遠い


「記録の鬼」となってきたヤクルト村上宗隆が2年連続となるシーズン100四球を選んだ。2年連続100四球以上は史上6人目、7度目の記録だが、この記録についてはあまりに偉大な先人がいる。元巨人王貞治だ。

 あらためてシーズン100四球というのは簡単な記録ではない。これまでに達成したのは「延べ」55人だが、複数年にわたって記録しているのが王の16度、松井秀喜(巨人)の5度、落合博満(ロッテ中日)の3度、清原和博(西武)、片岡篤史(日本ハム)、ペタジーニ(ヤクルト)、丸佳浩(広島、現巨人)、アンドリュー・ジョーンズ(楽天)、そして山田哲人(ヤクルト)の2度だ。トータルでは28人しか記録していない。

 そんな難易度の高い記録を王は1963年から16年連続で達成した。これだけでもいかに王が突出しているかが分かる上に、1年ごとの数字も軒並みトップクラスで、歴代シーズン四球トップ20の表を掲載したが、王の名前が13度も登場する。74年の158四球(しかも130試合で)はあまりにもすごい。


 言うまでもなく四球の数は出塁率に直結する。両リーグともに現行の計算式で出塁率が記録されるようになったのは85年からで、公式の歴代最高出塁率は86年に3度目の三冠王に輝いた落合の.487だが、74年の王は.532で、.487以上を5度も記録している。

 当然、王は通算四球も図抜けており、2390四球は2位落合の1475四球に915もの大差をつけている。シーズン120四球ペースで20年かかるわけだから、数ある大記録の中でもアンタッチャブルと言えるものの一つだろう。

 今季の村上は昨季の106四球に並んでおり、歴代トップ20入りも現実目標となりそうだが、さすがに158四球にはとても及ばないだろう。もちろん最高出塁率のタイトルも確定的だが、数字的にはまだまだ、上には上がいるということだ。

写真=BBM
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