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「自分も甲子園で活躍したい」清原和博氏次男の慶應義塾高・清原勝児は応援したくなる存在

 

東海大相模戦で勝利に貢献


慶應義塾高・清原は東海大相模高との準々決勝[9月17日]の6回裏一死二、三塁からスクイズを決めると、笑顔をはじけさせた


 大技もあれば、小技も得意である。

 慶應義塾高で背番号5を着ける清原勝児(1年)。父はNPB通算525本塁打を放った清原和博氏であり、長男・正吾さんは慶大2年生の内野手としてプレーしている。

「八番・三塁」で先発した上矢部高との秋季神奈川県大会3回戦で満塁弾(高校通算7号)を放ち、4回戦(七番・三塁)では日大高に勝利して、8強進出。9月17日、東海大相模高との準々決勝(八番・三塁)では、貴重な追加点となるスクイズを決めた。この打席で右太ももがつったが、第4打席では執念の左前打を記録。第2打席でもチャンスを広げる犠打を決め、得点につなげる活躍を見せた。チームは7対4で強豪・東海大相模高を下して、準決勝へ駒を進めている。

「今年の夏に先輩たちが(準々決勝で)負けた(0対9)相手ですし、意識はありました。森林さん(貴彦監督)から言われましたが『リベンジではなく、チャレンジする』と。チーム一丸となって戦えました」

 幼稚園年長でオール麻布で野球を始め、慶應幼稚舎(小学)6年時はジャイアンツジュニアでプレーした。慶應普通部(中学)時代は世田谷西シニアに在籍し、慶應義塾高では昨秋の地区予選でベンチ入りした。173センチ80キロ。右投げ右打ちの内野手。父が巨人オリックス時代、兄が今春の東京六大学のフレッシュリーグ(2年生以下)で着けた同じ背番号5については「重みがある。責任感もある。メンバーに入れなかった人のためにも、チームのために戦う」と気を引き締める。

日ごろからバント練習を徹底しており、慶應義塾高・森林貴彦監督らのスクイズのサインも慌てずに対応できた


 慶應義塾高は9月24日の準決勝で日大藤沢高と対戦する。勝てば、来春のセンバツ出場への重要な資料となる関東大会進出が決まる大事な一戦。清原は「一つの節目。しっかりと1週間準備して、最高の形で迎えたい。自分ができることをやって、結果として勝利がついてくればいい。チーム全体としてチャレンジャーとして向かっていきます」と語った。

 慶應義塾高が甲子園に出場した2018年、現地で観戦したことがある。「格好良いな、と。自分も甲子園で活躍したい」と、目標の夢舞台へと胸を躍らせる。「父にも良い報告ができるように頑張りたい」。報道陣からの質問に対し、真摯に答える姿勢からも、応援したくなる存在。背番号5がチームを活気づけていく。

写真=川口洋邦
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