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山田龍聖、鵜飼航丞、森翔平、丸山和郁…セ・リーグ6球団「2022年ドラフト2位入団」の現在地は?

 

シーズン最終盤を迎えているが、今季のドラフト2位は今季、どのようなシーズンを送っているのか。開幕から戦力となっているのか、ファームで地道にレベルアップを図っているのか。セ・リーグ6球団の「2022年ドラフト2位入団」の現在地をピックアップした。
※記録は9月19日現在

読売ジャイアンツ



 即戦力として期待されたサウスポーが苦しんでいる。山田龍聖は春季キャンプで途中から一軍に合流などアピールの場を与えられたが、ドライチの大勢やドラフト3位の赤星優志が開幕一軍切符をつかむ中でファームからのスタート。二軍戦では制球が思うように定まらず、下半身のコンディション不良もあって三軍で過ごす時間も長かった。現在は二軍で一軍昇格を目指して腕を磨いているが、ここまで二軍戦では先発3試合を含む7試合に登板して2敗、防御率8.66とプロの壁にぶち当たっている。ボールの出どころが見えづらいフォームから繰り出される最速150キロ超のストレートは大きな武器。早くライバルたちと同じスタートラインに立ちたい。

中日ドラゴンズ



 駒大からドラフト2位で入団すると、春季キャンプでは持ち味のパワーを存分にアピールした鵜飼航丞。「スイングスピードなら、すでにチームのトップ」と立浪和義監督も目を細めた。開幕一軍をつかみ、3月30日のDeNA戦(バンテリン)ではプロ初本塁打を記録。その後、スタメン出場も続いたが、9打席連続三振を喫するなどプロの壁にぶち当たり、6月後半に二軍降格となった。さらに二軍の試合で自打球を左ふくらはぎに当てて手術を受け、しばらく松葉杖の生活が続いた。9月中旬になって二軍の全体練習に合流。フリー打撃では快音を響かせたようだが、残り試合での昇格は微妙なところ。ここまで51試合、4本塁打に15打点、打率.206。魅力的な大砲の2年目のブレークに期待したい。

広島東洋カープ



 即戦力の期待を背負って飛び込んだプロの世界。森翔平は悔しさだけでなく、シーズン終盤には勝つことの喜びも味わった。開幕先発ローテーション争いに敗れて二軍スタート。ようやく一軍から声が掛かったのは6月上旬だった。初登板は12日の西武戦(ベルーナ)。0対9と大差をつけられた中での登板で、自らも1点を失うホロ苦デビューだった。だが、それから3カ月弱。森は先発のマウンドを託されていた。9月7日の中日戦(バンテリン)。立ち上がりこそ制球が定まらず1点を失ったが、その後、立て直して5回3安打1失点。降板直後、味方打線が2点を勝ち越し、初勝利が舞い込んだ。「率直にうれしい」。記念の1勝目は、やはりその言葉に尽きる。現在は、ブルペン待機中の左腕。Aクラス入りへ、声が掛かれば1イニングだろうが全力投球を見せる。

東京ヤクルトスワローズ



 即戦力として期待され、ドラフト2位でヤクルトのユニフォームにソデを通したのは丸山和郁だ。主に守備固め、代走としての出場ではあるが、ここまで61試合に出場。存在感を発揮していると言っていいだろう。だが、一軍での戦いを振り返り、「走攻守すべてでうまくいかないことのほうが多い」とプロのレベルの高さを痛感している丸山。それでも、プロ初安打、初本塁打、初盗塁と歩みを進めているのも確かである。目指すのはもちろん、チームの中心選手として活躍することだが、今は連覇に向けて目の前の1試合を戦うだけ。与えられたポジションを全うし、チームの勝利に貢献する。

横浜DeNAベイスターズ



 アマ野球界の超エリートコースを歩んできた徳山壮磨が、一軍登板に向けファームで腕を磨いている。大阪桐蔭高、早大でエースとして活躍し、昨年のドラフトで2位指名を受け即戦力として期待されての一軍キャンプスタート。だが、オープン戦で制球にやや課題を残したことで今季はファームでじっくりと育成されている。直球の威力は三浦大輔監督からの折り紙付き。あとは、一軍で戦うための技術的な面を学ぶだけだ。ここまで二軍戦では16試合に登板し、76回2/3を投げ防御率3.17と水準以上の働きは見せている。今季最終盤では一軍初登板も視野に入るだけに、どこまでアピールできるか楽しみだ。

阪神タイガース



 創価大から入団した鈴木勇斗には即戦力左腕として期待が高かった。春季キャンプも一軍に抜てき。しかし、初実戦の場ではいきなり3連続四球を与えるなど「緊張の中で頭が真っ白になった」と語り、結果を残せず。キャンプ終了後は二軍で調整となった。ファームで初勝利を挙げたのが7月3日のウエスタン・オリックス戦(甲子園)。先発のマウンドに上がり5回2安打2失点と力投した。その後は勝ち星がなく、二軍では13試合に登板し1勝1敗、防御率8.06。来季の一軍入りに向けて体力づくりと投球の向上を目指し、腕を振り続けている。

写真=BBM
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