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高校野球リポート

残るは4試合…来年3月で閉鎖の岩手県営野球場。大谷翔平、佐々木朗希が160キロを計測したスタジアム

 

24日の準決勝では佐々木麟太郎が登場


岩手県営野球場は1970年開場。高校野球の公式戦での使用は今秋が最後である


 残るは4試合だ。

 岩手県営野球場(盛岡市)は来年3月で閉鎖される。高校野球のメーン会場として長く使用され、2009年夏は同春のセンバツ準優勝を受け、花巻東高・菊池雄星(現ブルージェイズ)で大フィーバー。12年夏には花巻東高・大谷翔平(現エンゼルス)、19年夏は大船渡高・佐々木朗希(現ロッテ)が160キロを計測したスタジアムとしても知られる。

 9月21日には秋季県大会準々決勝2試合が行われ(花巻球場でも同2試合が開催)、4強が出そろった(専大北上高、花巻東高、一関二高、盛岡大付高)。

 9月24日に準決勝(専大北上高−一関二高、花巻東高−盛岡大付高)、25日には3位決定戦と決勝が開催される。同球場の県大会使用は今秋がラストである。岩手県高野連・大木秀一理事長は言う。

「実は球場がオープンした1970年に私は生まれまして……。52年、高校球児を見守り続け、育んできた球場です。選手時代にもお世話になり、3年夏は準々決勝でサヨナラ負け。しばらくは、夢にも出てきました(苦笑)」

 黒沢尻北高出身の大木理事長は1988年夏、甲子園に初出場した高田高に惜敗。富士大監督時代にも北東北大学リーグで使用し、岩手県営野球場は愛着のある場所である。

「私が連盟に入ったのが2019年。佐々木朗希選手が3年生だった夏です。決勝は異様な盛り上がりでしたが、(佐々木投手が登板せず)なぜか、静かだった記憶があります。大会運営の立場としても、思い出は尽きません」

 グラウンドは整備が行き届いており、外野の芝生も緑が鮮やかである。スタンドは昭和の匂いが残る、ノスタルジックな雰囲気だ。この日も球場に詰めかけたファンは、名残惜しそうに観戦しているのが印象的だった。

 高校野球の熱戦が見られるのは、あと4試合。24日の準決勝は高校通算87本塁打の花巻東高の主将・佐々木麟太郎(2年)が登場するということもあり、相当な盛り上がりが予想される。

文=岡本朋祐 写真=井沢雄一郎
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