80年代の“三冠王ラッシュ”に集中
松中は三冠王に輝いた04年、120打点をマーク
打撃3部門、つまり本塁打、打点、打率すべてでトップに立つのが三冠王。歴代の三冠王で最多の本塁打を放ったのは1985年の
ランディ・バース(
阪神)、ということは紹介したばかりだが、では“打点王”は誰だろうか。派手な本塁打とは対照的に、打撃3部門では地味な印象がある打点。通算打点、シーズン打点でプロ野球の頂点に立つ選手の名前を挙げられる人は、ほかの2部門に比べれば少ない気がする。
ちなみに、通算は
王貞治(
巨人)の2170打点で、シーズンでは
小鶴誠(松竹)が1950年にマークした161打点がトップだが、特に王は本塁打の陰に打点が隠れている印象もある。とはいえ、ある意味では本塁打よりも打点こそがチームの勝利に不可欠な数字だろう。
1
落合博満(
ロッテ) 1985年(パ) 130試合 146打点★
2 バース(阪神) 1985年(セ) 126試合 134打点★
3
ブーマー(阪急) 1984年(パ) 128試合 130打点★
4
松中信彦(ダイエー)2004年(パ) 130試合 120打点
5 落合博満(ロッテ) 1986年(パ) 123試合 116打点
6 王貞治(巨人) 1973年(セ) 130試合 114打点
7
野村克也(南海) 1965年(パ) 136試合 110打点
8 バース(阪神) 1986年(セ) 126試合 109打点
9 王貞治(巨人) 1974年(セ) 130試合 107打点
10 落合博満(ロッテ) 1982年(パ) 128試合 99打点
11
中島治康(巨人) 1938年(秋) 38試合 38打点
(★は自己最多)
本塁打では2位に甘んじた85年の落合が自己最多の146打点で“打点王”に。85年のバースが自己最多の134打点で2位だ。一方、本塁打では37本塁打で9位だったブーマー・ウェルズが3位、44本塁打で7位だった松中が4位に躍進している。
文=犬企画マンホール 写真=BBM