打率キャリアハイの三冠王がズラリ
86年バースの打率.389は日本球界のシーズン最高記録でもある
歴代の三冠王で“本塁打王”は1985年の
ランディ・バース(
阪神)、“打点王”は同じく85年の
落合博満(
ロッテ)だった。ともにキャリアハイの数字で、バースは“打点王”ランキングで2位、落合は“本塁打王”ランキングで2位と、85年は三冠王の歴史で特別なシーズンだったことが分かる。では、“首位打者”は誰だろうか。
1 バース(阪神) 1986年(セ) 453打数176安打 打率.389★
2 落合博満(ロッテ) 1985年(パ) 460打数169安打 打率.367★
3
中島治康(
巨人) 1938年(秋) 155打数 56安打 打率.361★
4 落合博満(ロッテ) 1986年(パ) 417打数150安打 打率.360
5
松中信彦(ダイエー)2004年(パ) 478打数171安打 打率.358★
6
王貞治(巨人) 1973年(セ) 428打数151安打 打率.3551★
7
ブーマー(阪急) 1984年(パ) 482打数171安打 打率.3547★
8 バース(阪神) 1985年(セ) 497打数174安打 打率.350
9 王貞治(巨人) 1974年(セ) 385打数128安打 打率.332
10 落合博満(ロッテ) 1982年(パ) 462打数150安打 打率.325
11
野村克也(南海) 1965年(パ) 488打数156安打 打率.320★
(★は自己最高)
“首位打者”はバース。ただ、これは前述した85年ではなく、翌86年の数字だ。この打率.389はバースのキャリアハイというだけではなく、プロ野球の頂点に立つ数字でもある。2位は85年の落合。85年の落合は打撃3部門すべてでキャリアハイだった。
一方で、本塁打も打点も積み上げる類の数字で、“初代”三冠王の中島治康(巨人)は2シーズン制だった1938年の秋ということで、どうしても“本塁打王”と“打点王”のランキングでは最下位となってしまっていたが、打率では3位に食い込んだ。ちなみに、すべての三冠王が打率でキャリアハイをマークしたシーズンで三冠王となっていることになる。
文=犬企画マンホール 写真=BBM