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増田陸、梅津晃大、伊藤裕季也、中山翔太…セ・リーグ6球団「2019年ドラフト2位入団」の現在地は?

 

10月20日に今年のドラフト会議が開かれるが、4年前にドラフト2位で指名された選手はここまでどのようなプロ野球人生を送っているのか。セ・リーグ6球団「2019年ドラフト2位入団」の現在地をピックアップした。

読売ジャイアンツ



 高卒4年目の増田陸がついに今季、ブレークへのきっかけをつかんだ。これまでの3年間はケガなどで思うような結果を残せず、昨オフに無念の育成落ち。だが、「悔しかった」とがむしゃらに鍛え直して開幕前に支配下復帰を勝ち取ると、力強さと粘り強さを兼ね備えた打撃で一時は一塁のスタメンの座をつかんだ。シーズン終盤には二軍で過ごす時間もあったが、最終的には69試合に出場して打率.250、5本塁打、16打点。二遊間を中心に内野全ポジションに対応し、外野守備にも取り組んでいるユーティリティーでもある。22歳の可能性はまだまだ無限大だ。

阪神タイガース



 近本光司木浪聖也湯浅京己という一軍で活躍をしている選手が並ぶ当り年の2019年入団のドラフト2位は延岡学園高からプロに進んだ小幡竜平だ。しなやかな体さばきによるステップ、守備範囲、肩の強さはチームNo.1と言える内野手。課題は打撃だ。いまだに非力さは否めない。今季も49試合に出場したが打率.189。出番は試合後半の守備固めが多かった。ただ今季は4月24日のヤクルト戦(神宮)でプロ初本塁打を放っており、徐々にバッティングが向上しているのも確かだ。レギュラー獲得まであと一歩まできている。

中日ドラゴンズ



 東洋大から入団し、ルーキーイヤーの2019年は8月から4勝を挙げた梅津晃大。威力のある真っすぐが武器の本格派右腕だ。期待された2年目は開幕から先発ローテーション入りを果たしたものの、右ヒジの違和感もあって2勝止まり。オフには背番号18を熱望し、28から変更となったが、その3年目もまた右ヒジの故障で3試合登板のみに終わった。立浪和義監督となり、春季キャンプではブレーク選手の筆頭として名前が挙がったが、3月にトミー・ジョン手術を受けた。4年目のシーズンを棒に振っても、その先を見据えた決断だった。7月に入ってキャッチボールを開始。着実にリハビリのメニューをこなし、復活を誓っている。

広島東洋カープ



 今季も島内颯太郎に期待されていた働きは、はっきりしていた。昨季はチーム3位タイの51試合に登板。シーズンが進むにつれて持ち味を発揮し、9月以降はセットアッパーに。だからこそ、今季は開幕からその地位を確固たるものにしてほしかったところだが……。開幕一軍でスタートしたものの、4月から徐々に不安定さが露呈し、5月中旬に二軍調整に。制球難は二軍でもなかなか改善しなかった。8月以降も一、二軍を行き来。登板22試合は、キャリアワーストだ。ともなれば、オフシーズン取り組むべき課題は一目瞭然。幸いにもチームのセットアッパーの地位は、まだ固定されていない。今度こそ、つかんでみせる。

横浜DeNAベイスターズ



 新天地での活躍を誓っているのが伊藤裕季也だ。広角に長打を放つ打撃を武器に新人年には4本塁打を放ち将来を有望視されていた二塁手だったが、昨年は同ポジションの牧秀悟が台頭したことにより一軍出場は自身最少の4試合で、安打もゼロに終わった。二軍戦では10本塁打を放つも「ファームでどれだけ打っても評価されません。プロである以上、上で打ってこそなので……」と反撃を誓い入団4年目を迎えた。だが、今季も牧が絶対的な軸として機能し、出場機会を得ることができずにいた。すると7月29日にその才能へ目をつけた楽天とDeNAの間で交換トレードが発表され(DeNAは森原康平を獲得)、パ・リーグでの新たな挑戦が始まった。新天地でも3試合の出場のみだったが、覚醒の時が待たれている。

東京ヤクルトスワローズ


ヤクルト・中山翔太


 履正社高、法大を経てドラフト2位で入団した中山翔太。東京六大学リーグ戦通算11本塁打の強打の右打ち外野手として、ルーキーイヤーには35試合に出場し打率.289、5本塁打と一軍で結果を残した。しかし、2年目は29試合、3年目の昨季は9試合と出場機会が減少。再起をかけた今季は初の一軍出場なしに終わり、シーズン最終戦を終えた翌日の10月4日に戦力外通告を受けた。今季はファームで85試合に出場し打率.224、4本塁打、28打点だった。今後に去就については「体は動くのでやろうかなとは思っています」と現役続行の意思を示している。

写真=BBM
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