好選手が次々と台頭

慶大とのフレッシュトーナメント[11月7日]で2ランを放った明大・水谷[左]と加藤[右]。明治神宮大会へ向けてアピールとなった
▽東大35人
▽明大33人
▽慶大29人
▽法大29人
▽早大28人
▽立大28人
この数字は、何か。今秋のリーグ戦における東京六大学の各校の選手起用人数である。春秋連覇を遂げた明大の強さの一因として、チーム内競争が存在する。学年を問わず、結果を残した者が、神宮に立つ権利があるのだ。
明大は11月18日に開幕する明治神宮大会に出場するが、活動拠点である内海・島岡ボールパークでは、激しいサバイバルが継続的に展開されている。
チーム内競争は、早慶戦翌日に開幕したフレッシュトーナメントでも見られた。慶大とのブロックB初戦では15安打、10対4で快勝。2対2の5回裏、一死二塁から勝ち越し2ランを放ったのは三番・加藤巧也(2年・大阪桐蔭高)だ。今秋のリーグ戦では4試合に出場し、(8打数)2安打をマークしている。
「先発も1試合(慶大3回戦)経験しましたが、個人的には悔しさが残るシーズンでした。このフレッシュトーナメントは、明治神宮大会へ向けたアピールの場だと思っています。神宮での本塁打は初めて。最高でした」
さらに一死二塁から、
水谷公省(2年・花巻東高)が2ランで続いた。
「良いイメージで打席に入ることができました。後ろにも前にも良いバッターがいるので、自分で決めるというよりも、つなげるという意識でした。手応え? 良かったです」
水谷は1年秋の東大2回戦でリーグ戦デビューし、1安打を放ったが、以降は出場機会がない。それだけに、言葉にも力がこもる。
「神宮大会には、メンバーに入り込みたい」
6回裏には
横山陽樹(2年・作新学院高)も2ランを放った。明大の2年生は今秋までに61安打を放っている
宗山塁(広陵高)を筆頭に、直井宏路(桐光学園高)、飯森太慈(佼成学園高)とイキの良い野手が、神宮で躍動している。チームの底上げこそが、全体のレベルアップにつながる。次々と好選手が台頭する明大の強さは、今後も続いていきそうだ。
写真=田中慎一郎