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山川穂高、岡本和真がベンチ待機? 侍ジャパンの「内野布陣」はどうなるか

 

ズラリと並ぶ大砲


侍ジャパンで村上が三塁を任されることは確定的だ


 WBCで世界一を狙う侍ジャパンに選出されるメンバーが、複数のメディアで報じられている。

 栗山英樹監督が今回選んだ選手の特色は、パワーヒッターをそろえていることだ。メジャーで2021年に46本塁打、昨年に34本塁打をマークした大谷翔平(エンゼルス)、日本選手記録の56本塁打を樹立し、22歳で史上最年少の三冠王に輝いた村上宗隆(ヤクルト)、21年の東京五輪で四番を務めた鈴木誠也(カブス)、20、21年と2年連続本塁打、打点の2冠に輝いた岡本和真(巨人)、昨季41本塁打、90打点で自身3度目の本塁打王、初の打点王を獲得した山川穂高(西武)と大砲がズラリ。スポーツ紙記者は、「内野の布陣を予想するのが難しい」と語る。

「三塁は村上宗隆、遊撃は源田壮亮で確定だが、一塁と二塁をどのような組み合わせにするのか。先行発表された牧秀悟(DeNA)の本職は二塁だが、一塁も守れる。国際試合で勝負強さを発揮する山田哲人(ヤクルト)が二塁という組み合わせがオーソドックスか。牧を二塁で起用し、岡本、山川のどちらかをスタメンで起用する選択肢も考えられる。2人はチームで四番を務めているので、代打待機の場合は不慣れな部分もあるが、試合の流れを一振りで変えられる一発が打てるのは大きな魅力です」

昨年、本塁打、打点の打撃2冠王に輝いた山川


 山川が侍ジャパンに選出されれば、18年の日米野球以来5年ぶりとなる。19年秋のプレミア12でも代表候補に入ったが、故障を抱えていたことから出場を断念。20、21年と相次ぐ故障で2年連続24本塁打と不本意な成績に終わったことから、日の丸から遠のいた。金メダルを獲得した東京五輪でも侍ジャパンのメンバーに選ばれなかった。ただ、昨季2冠王に輝いて見事に復活。本塁打を打つ技術に関しては村上と並んで球界屈指だ。

 張本勲氏は昨年のシーズン前に週刊ベースボールのコラムでタイトル予想に言及し、「パの本塁打王は期待を込めて山川穂高だ。すでに2度もタイトルを獲得しているし、もともと遠くへ飛ばす力は抜けている。ただし条件付きだ。下半身が崩れてしまっているから、そこを修正できるかどうか。私はこのコラムで何度も指摘しているが、打撃は土台となる下半身が重要なのだ。腕っぷしの強さだけでは遠くへは飛ばせない。それは山川自身もよく分かっていることだと思うが、下半身を鍛えて正しい打撃フォームを身につけることが先だ。そうすればタイトルは向こうから転がり込んでくる」と分析していたが、まさに予言どおりだった。

パワーで世界と勝負


昨年11月に侍ジャパンの一員として強化試合に出場した岡本


 岡本は好調の時期が短く、昨年は8月以降、四番を剥奪された。打率.252、30本塁打、82打点と悔しい結果に終わり、新たに主将に就任した今年にかける思いは強い。昨年11月に侍ジャパンの一員で強化試合に出場し、WBCで戦いたい思いも明言していた。WBC、五輪と大舞台に縁がなかったが、実力は誰もが認めている。三塁で21、22年と2年連続ゴールデン・グラブ賞を獲得しているが、一塁の守備も巧みであることで知られる。

 侍ジャパンはWBCで第1回、2回大会と連覇を飾ったが、13年の第3回大会は準決勝でプエルトリコに1対3で敗退。17年の第4回大会も準決勝でアメリカに1対2で敗れた。投手陣は相手打線を抑えてしのいだが、打線の力不足は否めなかった。

 大谷、村上、鈴木、岡本、山川と和製大砲たちの能力をどのように引き出すか。過去の侍ジャパンはスピードが特色だったが、今回の栗山ジャパンはパワーで世界の強豪国を驚かせる可能性を秘めている。

写真=BBM
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