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『よみがえる1958年-69年のプロ野球』1958年編

長嶋茂雄、山内和弘、2人の大打者の失恋?/『よみがえる1958年-69年のプロ野球』1958年編

 

 1月30日、『よみがえる1958年-69年のプロ野球』第1弾、1958年編が発売された。その中の記事を時々掲載します。

『よみがえる1958年─69年のプロ野球』1958年編表紙


恋破会の本当の意味は……


 プロ野球の歴史を1年1冊で振り返る「よみがえるプロ野球シリーズ」。これまで3年間にわたり,1980年代、90年代、70年代をエクストラを含めれば、36冊で振り返ってきたが、2023年の第4シリーズでは、1958年から69年までの12年間を振り返っていく。

 資料が少ない時代であり、これまでより多少制作時間が必要になるため、今回は2カ月に1冊で2024年完結の予定とさせていただくことにした。

 間が少し空くので、時々、内容をちょい出しします。

 メーン記事は購読しお楽しみいただければと思っているので、結構、どうでもいい話が多くなりそうです。

 では、今回は1958年編から「巨人と大毎のチーム情報ページ」の記事をピックアップし、加筆して掲載を──。

 開幕直後、「長嶋失恋」の記事が出た。スーパールーキー、長嶋茂雄内野手である。

 実はこれ、1月3日に出身の立大野球部同期で集まった「恋破(れんぱ)会」から来たものだった。要は失恋した選手が集まった会と勘違いした(というか、あえてこじつけた)雑誌が面白おかしく記事にしたということらしい。

 もちろん、恋にはまったく関係なく、「連覇会」の文字を変えただけ(1957年立大は春秋連覇)。

「俺はまだ交際もしたことないのに、失恋だなんて。あれじゃほんとに」と嘆く長嶋に、南海に進んだ同期の杉浦忠が、「確かに失恋はないな。全部成功だから」とからかっていた。

 大映ユニオンズと毎日オリオンズが合併して誕生した毎日大映オリオンズ(略称・大毎)。優勝目指してスタートしたはずが、なかなか波に乗れない。その理由の一つが主砲・山内和弘(のち山内一弘)外野手の離脱だった。

 体調を崩し、4月29日に入院。診断は風邪と急性腸カタル。それでも5月29日に退院。「まだ腰がふらふらしているが、すぐ戻ると思います」と山内。病院が当初、病名を明らかにしてなかったので「ある新聞で山内失恋の痛手で入院かと書かれたには参りました」と笑っていた。
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