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中日は黄金ドラフト? 「村松開人&田中幹也」の二遊間コンビで開幕スタメンの可能性が

 

キャンプで躍動する新人


キャンプでハツラツとした動きを見せている中日ドラフト2位・村松


 最下位からの巻き返しを狙う中日のルーキーたちがアピールしている。ドラフト2位の村松開人(明大)は高いミート能力に加え、二塁で堅実な守備を見せている。この村松と二塁の定位置を争うのがドラフト6位の田中幹也(亜大)。俊足巧打のプレースタイルで、自慢の守備では軽快な動きを見せている。さらに、ドラフト7位の福永裕基(日本新薬)も和田一浩打撃コーチの指導を受け、シート打席で快音を響かせている。高卒新人で唯一の一軍キャンプスタートとなったドラフト4位・山浅龍之介(聖光学院高)も、物怖じせずに強肩と強気のリードで存在感を発揮。次世代の正捕手として楽しみだ。

 特に注目されるのが、二遊間のレギュラー争い。昨年の開幕スタメンで出場した阿部寿樹京田陽太が共にトレードで移籍。遊撃は龍空が台頭したが、レギュラーがまだ保証された立場ではない。田中は遊撃も守れることから、村松との二遊間コンビで、開幕スタメンを飾る可能性も考えられる。

 他球団のスコアラーは「村松は広角に安打を打てる。プロでも対応するのに時間がかからないでしょう。柔らかい打撃は大島洋平と重なります。田中は菊池涼介(広島)タイプ。派手に見えるが、雑ではない。技術的にはいろいろ修正点がありますが、その分伸びしろがあると言える。打撃もコンパクトにはじき返して変化球の見極めができています。実戦向きの選手ですね。龍空は良い選手ですが、ウカウカしていられないと思いますよ」と分析する。

 ドラフトで上位候補と目されていた田中は、昨秋の6位指名に驚きの声が上がった選手だった。亜大で1年春から二塁で出場し、侍ジャパン大学日本代表で日米大学選手権優勝。遊撃となった3年春、4年春にベストナイン受賞している。大きな試練も乗り越えた。3年夏に潰瘍性大腸炎で入院し、秋に大腸全摘出の大手術を受けた。野球人生の危機を迎えたが、リハビリを乗り越え、4年春のリーグ戦で本格的に復帰。リーグタイ記録の1試合6盗塁を決めるなど復活してリーグ優勝に貢献すると、大学選手権では20年ぶり大学日本一に輝き、MVPを受賞した。

開幕一軍に何人の新人が?


荒木コーチの背番号「2」を継承したドラフト6位・田中


 田中は亜大の先輩で憧れの井端弘和氏と昨年7月に週刊ベースボールの企画で対談した際、プロ入りに向けての胸中を語っている。

「プロに行きたいです。まだ心の中では『本当に指名してもらえるのか?』と不安ばかりですが。でも、この春、優勝したことですべてが変わった気がします。病気のこともあったので、開幕前までは、口では『行きたい』と言っていながらも、内心は無理だと思っていました。野球を続けるのであれば社会人だな、と。今は、名前を挙げてもらえるところまで来たことがうれしいですね」

 下位指名だが、現役時代に俊足を生かした広い守備範囲で活躍した荒木雅博一軍内野守備走塁コーチの背番号「2」を継承したことが、期待の大きさを物語っている。

 即戦力右腕の呼び声高いドラフト1位・仲地礼亜は二軍スタートとなったが、実戦で結果を残せば開幕で先発ローテーションに入る可能性がある。多くのルーキーたちが活躍する「黄金ドラフト」になれば、チームが生まれ変わる。今後の練習試合、オープン戦でも輝きを放ち、何人の選手が開幕一軍の切符をつかめるか。

写真=BBM
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