プレーオフの結果も変わった?

2004年から3年間は巨人でプレーした小久保
第4回WBCを監督として率いたのは
小久保裕紀だった。迎える第5回の
栗山英樹監督は指導者の経験がないまま
日本ハムの監督に就任したが、小久保監督はプロの監督も経験なし。頂点には届かなかったが、選手としての実績に加え、そのリーダーシップに期待は大きかった。
1994年にダイエー入団、2012年限りで
ソフトバンクで引退。九州ホークスの象徴といえる強打者だった。ただ、3年間だけ巨人に在籍している。日本一イヤーの03年オフ、無償トレードで移籍。故障に苦しんだシーズンではあったが、無償トレードという形から「不可解なトレード」として物議をかもした。一方、チームは小久保のいない04年オフにダイエーからソフトバンクに。結果的に小久保はダイエーの最後、ソフトバンクの最初、ともにチームにいなかったことになる。
とはいえ、実際のホークスは04年、05年ともに首位でペナントレースを終了。だが、04年に始まったプレーオフで04年は
西武、05年は
ロッテに敗れて、いずれも2位に終わった。もし小久保がいたら、プレーオフの結果も変わっただろうか。そこで今回は巨人での小久保の打順と守備位置、04年の「六番・三塁」、05年の「四番・三塁」を、そのままホークスのベストオーダーにスライドさせてみる。
(2004年)
1(二)
井口資仁 2(遊)
川崎宗則 3(左)
ペドロ・バルデス 4(一)
松中信彦 5(捕)
城島健司 6(三)小久保裕紀
7(指)
フリオ・ズレータ 8(中)
柴原洋 9(右)
宮地克彦 (ホークス2005年のベストオーダー)
1(中)
大村直之 2(遊)川崎宗則
3(指)松中信彦
4(三)小久保裕紀
5(捕)城島健司
6(一)フリオ・ズレータ
7(左)
ホルベルト・カブレラ 8(右)宮地克彦
9(二)
本間満 実際のベストオーダーは?
04年は松中信彦が平成で唯一の三冠王に輝いたシーズン。巨人では四番は
高橋由伸で、
タフィ・ローズ、高橋、のちにソフトバンクでもチームメートとなる
ロベルト・ペタジーニと強力クリーンアップを形成していた小久保は、ダイエーでもペドロ・バルデス、松中、城島健司とフリオ・ズレータの間に挟まる。小久保は巨人で41本塁打を放っていて、実際は六番で37本塁打のズレータが七番にいる打線は脅威だ。小久保に弾き出された形になった三塁手は九番の本間満。04年は六番から打順を繰り下げただけだ。
ソフトバンク元年の05年は小久保を代名詞ともいえる四番で入れたことで、実際の四番だった松中を三番に繰り上げ。三塁手の
トニー・バティスタが三番打者だったためだ。
バティスタの加入で本間が二塁に回っていたことでラインアップに並んだが、もともと二塁手だった小久保が、ここでも二塁に入ると、かなり破壊力のある打線になってくる。ただ、長距離砲ばかりが並んでも勝てるとは限らず、本間のような職人肌が打線から抜けることの不安も大きいが……。では、続きはファンの皆様の夢の中で。
(ホークス2004年のベストオーダー)
1(二)井口資仁
2(遊)川崎宗則
3(左)バルデス
4(一)松中信彦
5(捕)城島健司
6(指)ズレータ
7(中)柴原洋
8(右)宮地克彦
9(三)本間満
(ホークス2005年のベストオーダー)
1(中)大村直之
2(遊)川崎宗則
3(三)バティスタ
4(指)松中信彦
5(捕)城島健司
6(一)ズレータ
7(左)
カブレラ 8(右)宮地克彦
9(二)本間満
文=犬企画マンホール 写真=BBM