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2023センバツ

【2023センバツ】開会式で準優勝旗を返還した近江の主将・横田悟 “充実の1時間”でモチベーションアップ

 

4季連続甲子園出場を逃して


近江高の主将・横田は不動の遊撃手。今夏は自身4回目の甲子園を目指す


 1年夏から3季連続出場。4季連続で甲子園の土を踏んだが、もちろん、この数字はカウントされない。近江高の主将・横田悟(3年)は3月18日、センバツの開会式で準優勝旗を返還した。

 1年夏は4強、2年春は準優勝、2年夏は4強。この3大会で近江高は15試合を戦っているが、不動の遊撃手・横田は12試合の出場だ。昨夏は体調不良により、2回戦から準々決勝まで3試合を欠場(登録外)した。下関国際高との準決勝でベンチに戻ったが、途中出場で、チームは惜敗。主将に就任した2年秋は県大会3回戦敗退と、4季連続甲子園出場を逃している。

 そして迎えた、センバツ開会式だった。過去3回は開会式を経験していなかった(コロナ禍で縮小)だけに、「たくさんのお客さんの中で初めてのこと」と感想を語ったが、やはり、一人での入場行進に特別な思いを抱いた。

「開会式を控えている間、出場選手同士の話を聞いていると、そのたびに悔しかった。自分たちも出て、戦いたい気持ちになりました。やはり、甲子園はチームとして出場するものであると、実感しました」

 隣にいた前年優勝校・大阪桐蔭高の主将・前田悠伍(3年)とも会話を重ね、刺激をもらった。目指すは夏一本。横田は決意を語る。

「ここで感じたことを仲間に伝えます。近江高校から過去に4回、甲子園に出場した選手はいません。必ず、この夏、甲子園に戻れるように、この春に出た日々の反省点を改善して、一回り大きくなって夏を迎えたいと思います。多賀(章仁)監督は、甲子園での勝ち方を知っている。出場できれば、昨春、あと一歩届かなかった日本一を目指したい」

 169センチ73キロ、右投右打。好きな遊撃手は「形では源田(源田壮亮西武)選手で、今宮(今宮健太ソフトバンク)選手は高校時代のプレーが印象的で、投手もやっていて、気迫がすごかった」と、総合力の高い選手を目指している。高校通算10本塁打とパンチ力もある。前主将のエース・山田陽翔(現西武)からは、卒部式で「頑張ってくれ。期待している」と、激励の言葉をもらった。センバツ開会式は主将・横田、チームにとっても、モチベーションアップへの充実の1時間となった。

文=岡本朋祐 写真=宮原和也
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