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2023センバツ

【2023センバツ】東邦ナインの背中を押した応援団 重厚感がある『戦闘開始』

 

リーダー役に立候補


東邦高の応援団長に立候補した服部は、先陣を斬って応援をリードした[写真=BBM]


【2023センバツ】
3月19日
東邦[愛知]6−3鳥取城北[鳥取]

 東邦高の初回の攻撃は、この応援曲から始まる。「戦闘開始」である。

 鳥取城北高との1回戦(3月19日)。試合前の整列が終わり、相手チームがポジションに散る。小学生による始球式を見守る応援団長・服部皇雅(3年)は、胸の高鳴りを抑え切れずにいた。本職は投手兼一塁手だが「僕がやるしかない」と、リーダー役に立候補した。声を出しての応援は、これが初めてである。

「『戦闘開始』は重大ですから。試合の入りは大事ですからね。発声練習? 1回もしていません。ずっと、メンバーと練習をしていましたので。有名な曲なので、ぶっつけでも問題ないです」

 ついに、場内アナウンスのコールである。

「1回表、東邦高校の攻撃。一番・セカンド、中村君」

メガホンを口につけた。応援団長の出番だ。

「We! are!」(服部団長)
「We! are!」(全員で)
「We! are!」(服部団長)
「We! are!」(全員で)
「We! are!」(服部団長)
「We! are!」(全員で)
「We! are! TOHO!」(4回繰り返し)
「戦闘開始!」
「T! O! H! O! TOHO! 東邦」(4回繰り返しの後、演奏スタート)

東邦高は2023年に東邦学園創立100周年。一塁側アルプス席は多くの観衆で埋まった[写真=田中慎一郎]


 各校が採用している『戦闘開始』も、東邦高には重厚感がある。初回の得点はならなかったが、いつもの流れでゲームに入ったことは間違いない。東邦高は6対3で初戦突破。迫力あるマーチングバンド部による演奏と、キレッキレのバトントワリング部によるダンス。大観衆で埋まった一塁側アルプス席からの大声援が後押しとなったのは言うまでもない。

 勝利の校歌も格別だった。合言葉は「応援されるチームになる」。東邦高は2023年春の甲子園で、一つの成果を出したのだった。

文=岡本朋祐 写真=BBM
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