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2023センバツ

【2023センバツ】準決勝第1試合の山梨学院対広陵 監督&責任教師の「親子対決」にも注目

 

甲子園の厳しさを知り尽くす父と子


広陵高・中井監督[右]と責任教師の長男・惇一副部長[左][写真=宮原和也]


 センバツ高校野球大会は3月31日、準決勝を迎える。11時開始の第1試合(山梨学院高−広陵高)は「親子対決」に注目だ。

 広陵高で春2度のセンバツ優勝を誇る中井哲之監督の長男・惇一副部長は、責任教師としてベンチ入りしている。1994年生まれ。広陵高ではDeNA佐野恵太と同級生で、3年時は主将を務めたが、甲子園の土を踏むことはできなかった。中京大では上級生となって以降、学生コーチとして指導者の基礎を学び、大学卒業後の2017年春、母校に戻ってきた。

 広陵高入学時、新入部員が集まった際のあいさつで中井副部長は「ここには、親子の縁を切って来ました」と覚悟を示した。高校在学中、指導者となってからも、尊敬する中井監督のことは「先生」と呼び、「僕の中には広陵の血が流れている」と、愛する母校のために身を捧げてきた。2回戦に進出した昨春のセンバツも責任教師としてベンチ入り。「中井野球」を最も知る存在であり、大きな戦力だ。

山梨学院高・吉田監督[右]と責任教師の長男・健人部長[左][写真=牛島寿人]


 春夏を通じて初の4強に進出した山梨学院高を指揮する吉田洸二監督は、2009年春のセンバツで清峰高(長崎)を初優勝へ導いている。

 長男・健人部長は1996年生まれ。清峰高では1年時に父から指導を受け、父の母校・山梨学院大へ進み、2015年から山梨学院高のコーチとなり、2020年1月に部長に就任した。同春のセンバツはコロナ禍で中止、同8月の甲子園交流試合で、初めて親子でベンチ入り。昨春のセンバツ、同夏の甲子園に出場し、指揮官を側近で支え、部員を熱血指導している。

 主役はグラウンドでプレーする選手たち。だが、甲子園の厳しさを知り尽くす父と子、両校指導者のベンチワークからも目が離せない。

文=岡本朋祐
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