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【大学野球】慶大・廣瀬隆太が歴代16位タイの通算14号も 「他の3打席は……悔しいです。再現性を上げていくしかない」

 

インハイの真っすぐを「反応で打った」


慶大・廣瀬は明大2回戦でリーグ戦通算14号を放った


 リーグ戦開幕試5試合目、17打席目にしてようやく一発が飛び出した。

 慶大の主将・廣瀬隆太(4年・慶應義塾高)が明大2回戦(4月23日)の4回裏一死から、左越え先制ソロを放った。インハイの真っすぐを「反応で打った」とフルスイングした打球は、豪快な弾道だった。

 歴代16位タイの通算14号である。

「あの本塁打に関しては自分の打撃ができ、一発が出たことに関しては良かったですが、他の3打席は……悔しいです。再現性を上げていくしかない」

 第1打席は左飛、6回裏は一死一塁から遊ゴロ併殺打、9回裏一死二塁では捕飛と、結果を残せなかった。チームは6回表に逆転され、8回裏にも2失点し1対5で敗れ、対戦成績を慶大の1敗1分とした。

 キャプテンとしてけん引する今春、開幕からこの試合まで13打数1安打と打撃不振だった。慶大は法大との開幕カードを1勝2敗で勝ち点を落としており、この明大戦で勝ち点を挙げないと、2021年秋以来の優勝は、厳しい星勘定となる。

「チームが勝てていない状況なので、もっと工夫して後ろにつないでいく意識が必要かなと思います」

 東京六大学のキャプテンナンバーは「10」。部員188人の大所帯をけん引する重圧は、本人にしか分からない。伝統のグレーのKEIOのユニフォームを着る以上、下を向くわけにはいかない。一本が出て、気持ち的には楽になったはずだが、今度はチームを勝利へ導く一打に集中する。

 今年のチームスローガンは「Unleash the Spirit! 〜氣を解き放て〜」。4年生57人で1月下旬から何度も話し合いを重ね、約2カ月かけて決定した合言葉である。野球部公式HPには「日々の練習において、一球・一振りにこだわり抜き、神宮の舞台でその『氣』を発揮する」とある。もう一度、原点に戻って、目の前の戦いに全力を注いでいく。

文=岡本朋祐 写真=菅原淳
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