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プロ野球記録ノート

オコエ瑠偉、大竹耕太郎、細川成也らは戦力に 初の現役ドラフトの12人のスタートは?【プロ野球記録ノート】

 

昨年オフに初めての試み


現役ドラフトで楽天から巨人に移籍したオコエ


 ペナントレースが始まって各チームともに20試合ぐらい消化。「新戦力」の動向も気になるところだが、昨年オフに初めて行われた「現役ドラフト」の12人の今季のスタートはどうだったのか、検証してみる。

 現役ドラフトの12人は次のとおり(年齢は今年満年齢)。

 渡邉大樹 オリックスヤクルト 外 26歳
 古川侑利 ソフトバンク日本ハム 投 28歳
 陽川尚将 西武阪神 内 32歳
 正隨優弥 楽天←広島 外 27歳
 大下誠一郎 ロッテ←オリックス 内 26歳
 松岡洸希 日本ハム←西武 投 23歳
 成田翔 ヤクルト←ロッテ 投 25歳
 笠原祥太郎 DeNA中日 投 28歳
 大竹耕太郎 阪神←ソフトバンク 投 28歳
 オコエ瑠偉 巨人←楽天 外 26歳
 戸根千明 広島←巨人 投 31歳
 細川成也 中日←DeNA 外 25歳

 投手6人、野手6人とちょうど半分だが、まずは投手6人。

 6人中、日本ハム・松岡とヤクルト・成田はまだ一軍登板がない。巨人から広島に移籍した戸根は左のリリーバーとして7試合に登板し1勝3ホールドと実績どおりの活躍。6イニングに投げ、打者19人に対し、打たれたヒットは1本。四死球はゼロで防御率0.00。左のワンポイント、4月20日の阪神戦(甲子園)ではイニングまたぎの2イニングのリリーフもこなし、広島にとってしっかりと戦力になっている。

阪神の先発として内容の濃い投球を続ける大竹


 阪神の大竹は4月8日のヤクルト戦(甲子園)に初登板。6回を被安打3、無失点に抑え移籍後初勝利。19日の広島戦(甲子園)でも7回途中まで1失点の好投で2勝目をマーク。今後も先発の一角として活躍が期待できる。

 ソフトバンクの古川は3試合にリリーフ登板し、防御率3.00。DeNAの笠原は、開幕3戦目となる4月2日の阪神戦(京セラドーム)に先発したが、3回3失点で降板。その後、一軍登録を抹消され登板していない。

中日・細川も打棒を発揮


 続いて野手だが、オリックス・渡邉大、西武・陽川、楽天・正隨は一軍出場なし。ブレークしそうな勢いなのが巨人・オコエと中日・細川だ。

 オコエはドラフト1位で2016年に楽天に入団。ケガなどもありなかなか一軍定着はできず。最多出場は2019年の52試合。最多打席は2017年の141。2年目のこの年は130打数39安打で打率.300をマークしたものの、その後につながる結果ではなかった。昨年の現役ドラフトで巨人に移籍。開幕の中日戦(東京ドーム)で、一番・左翼でスタメン出場。その日は無安打で、その後2試合欠場したものの、4月4日のDeNA戦(横浜)で2安打をマークすると、その後一番に定着。22日のヤクルト戦(神宮)まで打率3割台をキープ。23日の同カードで5打数0安打で3割を切ったものの、今後、このポジションを守れるか注目が集まる。

長距離砲として期待され続けた細川は中日で能力を開花できるか


 中日の細川も注目だ。ドラフト5位でDeNAに2017年に入団。その年の10月3日の中日戦(横浜)の初打席でプロ初本塁打。翌4日も一発を放ち、将来の四番候補として名乗りを上げた。ところがその後は伸び悩み、3年目の2019年の36試合が最多出場。DeNAの6年間で6本塁打と自慢の長打力もかすんでいた。そこで得点力不足の中日が白羽の矢を立てた。開幕2戦目となった4月1日の巨人戦(東京ドーム)に代打で出場し、移籍初ヒットを放つと、翌日の同カードに六番・一塁でスタメン出場。現在はクリーンアップを任されている。本塁打こそまだないが16安打中6本が二塁打と長打力も見せ、中軸に定着する可能性を秘めている。

 ロッテの大下は7試合に出場し、4試合に代打出場し、4月23日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)に八番・指名打者で初スタメン。こちらは初安打はまだない。

 まだ始まったばかりだが、現役ドラフトの12人が今季どのような活躍を見せるか目が離せない。

文=永山智浩 写真=BBM
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