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【大学野球】代表選考合宿で自分のやりたい投球を披露 桐蔭横浜大・古謝樹は「出し切ることができました」

 

紅白戦で2回2失点も達成感


桐蔭横浜大の153キロ左腕・古謝は将来性高い投球を披露した


 経験が生きた。

 桐蔭横浜大・古謝樹(4年・湘南学院高)は昨年6月に続き、侍ジャパン大学代表選考合宿に招集された。6月18日の紅白戦では、投手一人に与えられた2回を2失点で終えた。

「抑えるだけで、精一杯だった」と、真っすぐ中心の配球だった前年から一転して「強弱。打者の反応を見ながら、こういう面もある、というところを見せられた」と、自身のやりたいピッチングができたという。

 初回はストレートで押して無失点。2イニング目は、変化球を織り混ぜた投球にシフトチェンジした。この回は一死二塁から青学大・西川史礁(3年・龍谷大平安高)に2ランを浴びたが、後続2人をきっちりと抑えた。

「失点はしましたけど、へこむことはありませんでした。変化球中心の組み立てという、冬場から取り組んできたことを大学選手権(仙台大との1回戦は0対0、9回無失点のまま延長へ。タイブレークの10回途中4失点で敗戦投手)、そして、この代表候補合宿で出し切ることができました」

 古謝は達成感あふれる表情を見せた。全日本大学選手権では二塁打を許した仙台大・辻本倫太郎(4年・北海高)から空振り三振を奪うなど、計3奪三振。自己最速にあと2キロに迫る151キロは、ボールに強さがあった。

「球速は意識していません。高校1年時から指導を受けた小倉さん(清一郎、横浜高元部長)から『スピードよりもキレ』と教えていただいて以降、ずっと球質を追い求めてきました。練習の成果を発揮できたと思います」

 大学卒業後の進路志望は「プロ一本」と明言。この日は多くのNPBスカウトが視察し、アピールの場となったはずだ。

文=岡本朋祐 写真=矢野寿明
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