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【高校野球】ドラフト候補対決を制した享栄・東松快征 左腕がこの夏に掲げる3つのテーマ

 

3安打完封と実力校を圧倒


享栄高・東松は愛知大会5回戦進出。プロ注目左腕は、期待どおりの快投を見せている


 一つのヤマを越えた。

 7月21日、享栄高の152キロ左腕・東松快征(3年)が、愛産大工高との愛知大会4回戦でシャットアウト(3対0)。相手校のエース右腕・天野京介(3年)とのドラフト候補対決を制して、5回戦へと駒を進めた。

 東松は実力校に対して散発3安打完封、9奪三振と圧倒した。昨夏からの課題であった球数も124球と、成長した姿を見せた。

完封した4回戦後[対愛産大工高]の取材対応。質問の一つひとつに丁寧に答えるのが印象的だ


 東松にはこの夏、3つのテーマがある。

◎甲子園優勝
◎侍ジャパンU-18代表で世界一
◎ドラフト1位で競合

 チームのために腕を振り、28年ぶりの甲子園へ導くことが、最初のステップである。

帽子には、夏への思いを書き込んでいる


「大藤先生をもう一度、日本一の監督にしたい」

 東松はこの言葉を繰り返してきた。享栄高を2018年秋から率いるのは、09年夏に母校・中京大中京高を率い、全国制覇を遂げた大藤敏行監督である。中京大中京大高、東邦高、愛工大名電高、享栄高による「愛知私学4強」を形成する中で、ライバル校への異例の転身。東松は挑戦をし続ける熱血漢の下、強豪復活への道をともに歩みたいと、県外ではなく、地元・愛知の享栄高に進学した背景がある。

 甲子園まで、あと4勝。この夏のために、すべてを犠牲にして白球に情熱を傾けてきた。言うまでもなく、夏の地方大会は負ければ終わりのトーナメント。東松は一つひとつのヤマを、着実にクリアしていく。

写真=牛島寿人
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