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つじのじつ話

埼玉西武ライオンズ前監督・辻発彦氏が南郷春季キャンプで今井達也の変貌に驚く/辻発彦氏自著『つじのじつ話』チョイ出し企画

 

印象が一変


『つじのじつ話』


 ベースボール・マガジン社から前埼玉西武ライオンズ監督、辻発彦氏著の『つじのじつ話』が発売された。

 現在、ご本人による2つのサインお渡し会が企画され、7月25日には『ジュンク堂池袋店』(完売御礼!)、8月6日には福岡の『丸善博多店』(まだ若干余裕あります!)で開催予定となっている。

 ユニークなタイトルだが、これは編集部からの提案ではなく、辻さん自身がマネジャーさんと相談して決めたものだ。

 監督時代の背番号もあって85のストリーで構成されたものだが、今回はその第80話を抜粋してみよう。



 監督を退任したあと、2023年春は野球評論家として宮崎のキャンプ取材に行きました。読売ジャイアンツ福岡ソフトバンクホークスオリックス・バファローズ、そして南郷の埼玉西武ライオンズの4カ所です。

 読売ジャイアンツのキャンプでは同級生の原辰徳監督、久保康生コーチ、福岡ソフトバンクホークスでは王貞治会長らにごあいさつをし、オリックス・バファローズでは移籍したばかりの森友哉の話も聞きました。

 南郷のキャンプでは、予想どおり、水上由伸がちょっかいを仕掛けてきましたが、僕がもう監督じゃないからなのか、ほかの選手も笑顔で次々寄ってきました。

 一番びっくりしたのが今井達也です。それまでは少しおどおどした印象があり、こちらが話し掛けない限りは何も言わなかったのが、ニコニコしながら向こうから寄ってきて、あいさつをしてくれました。

 しかも「どうだ?」と聞くと「調子いいです」ときっぱり。「15勝はいけるだろ」と言ったら「15勝したら優勝ですね」と笑顔で言っていました。

 今井は故障も多く、なかなか1年間フルにはできませんでしたが、本当にポテンシャルの高い選手です。他チームのコーチから「いいときの真っすぐは山本由伸(オリックス・バファローズ)よりいいですね」と言われたことがありますが、僕もお世辞抜きでそう思います。1年間、コンディションを維持できれば、最多勝争いにも食い込んでくると思います。

 チームを離れた選手、引退した選手も含め、埼西武ライオンズで一緒に戦った選手は、みんな仲間です。立場は変わりましたが、これからも彼らを応援していきたいと思っています。
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