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2023夏の甲子園

【2023夏の甲子園】入場行進の先導役を務めた“二刀流”日大豊山・光永翔音 今後は水泳を極める道へ

 

姿勢良く、堂々と行進


夏の甲子園が開幕。開会式の先導役は日大豊山・光永が務めた。競泳と野球の二刀流である[写真=牛島寿人]


 第105回全国高等学校野球選手権記念大会が8月6日、阪神甲子園球場で開幕した。開会式の入場行進の先導役を務めたのは日大豊山・光永翔音(3年)だった。大会主催者は選出の理由について、こう示していた。

「大リーグ、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手が投打の『二刀流』で注目を集める中、光永さんは野球と競泳との『二刀流』で活躍中。昨年の高校総体で400 メートルフリーリレー、100 メートルバタフライ、400 メートルメドレーリレーで3冠達成。今年は第105回東東京大会で四番打者としてチームのベスト8進出に貢献した。競泳でも100メートルバタフライでインターハイへの出場を決めている。高校生が秘める可能性の大きさを示し続ける光永さんに先導役を務めてもらうことにしました」

 190センチ85キロ。制服を着用し、姿勢良く、堂々と行進。大役を堂々と務め上げた。

「本当はチームの皆で勝ち上がり、皆でプレーしたかったんですけど、先導役に選んでいただいて、先導役という形ではありますけど甲子園に足を踏み入れられたのは光栄に思いますし、ありがたいなと思います。開会式でもとても人が多くて、どこを見てもたくさんの人がいて、さすが甲子園だなと思いました」

 野球選手としては、甲子園が一区切りだ。

「今後は競泳1本でやっていくことを考えて、1本に絞ったからにはトップを目指して頑張っていこうと思います」

 最後の夏にかけるため、この1年は野球に集中してきたという。高校野球で得たものは。

「この先、どんな困難があっても、あの時の高校野球があったので大丈夫だろうとなると思うので、高校野球の経験を生かして今後の人生を頑張っていきたいと思います」

まずはインターハイ2連覇


 東東京大会期間中にインターハイ予選(関東大会)があり、出場権を手にした。8月17日からは、北海道で大会本番を控えている。

「(東東京大会準々決勝で)負けた3日後から泳ぎ始めて、3週間でどこまでいけるか分からないですけど、しっかりインターハイで2連覇できるように準備していきたい」

 競泳を極める。将来への目標は明確だ。

「競泳をやるからにはオリンピックが目標になってくると思いますし、日本の競泳界を盛り上げられるように、オリンピックだったり世界水泳だったりいろんなところで活躍していきたいと思います」

 最後に2つの競技を頑張りたい後輩たちへ、メッセージを送った。

「2つのスポーツを両立しているので『応援しています』という言葉をたくさんいただきました。この可能性をつぶさず、最後まで悔いなくやり切って、最終的に1つに絞ったり、後悔しない道を歩めるような道を、今後の日本でつくっていってほしいなと思います」

 甲子園で野球選手としての最後の晴れ舞台を経験し、「世界」を目指す戦いへと進む。

文=岡本朋祐
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