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2023夏の甲子園

【2023夏の甲子園】深紅の大優勝旗を返還した仙台育英の主将・山田脩也 「2度目の初優勝」へ好発進

 

「今年は後輩を引っ張っていきたい」


前年優勝校である仙台育英の主将・山田が深紅の大優勝旗を返還した[写真=牛島寿人]


 第105回全国高等学校野球選手権記念大会が8月6日、阪神甲子園球場で開幕した。

 昨年、東北勢初制覇を遂げた仙台育英の主将・山田脩也(3年)が開会式で深紅の大優勝旗を返還した。式典後、率直な感想である。

「重かったです」

 無理もない。山田は昨夏、遊撃手のレギュラーとしてプレー。今春はセンバツ8強、そして、宮城大会を勝ち上がってきた。部員全員で返還するという一つの目標を達成した。

 この1年、重圧はなかったのか。

「プレッシャーは感じていなくて、(昨秋以降は)新しいチームなので『2度目の初優勝』をテーマに掲げてきました。気持ちは切り替えられました」

 郷土への思いは、特別である。

「東北の皆さん、宮城の皆さん、その人たちの思いを背に返還しました。もう一度、宮城に持ち帰りたい。あの優勝旗は、全国で1チームしか手にすることができない。もう一度、最高の景色が見られるように。この1年間、道程は甘くなかったですが、チーム一丸で取り組んできました。昨年は頼もしい先輩ばかりで、ついていくだけでした。今年は後輩を引っ張っていきたい」

 仙台育英は開会式後、初日の第3試合で登場。浦和学院(埼玉)との1回戦屈指の好カードを先発全員の19安打19得点(19対9)で制して、2回戦へ駒を進めた。二番・遊撃で出場した山田は4打数2安打1打点だった。史上7校目の夏連覇まであと5勝と、まだ頂点までの道は長い。「2度目の初優勝」へ、仙台育英はあくまでも一つずつ、歩みを進める。

文=岡本朋祐
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