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プロ野球記録ノート

阪神マジック点灯、過去は優勝逃すも今年は大丈夫!?【プロ野球記録ノート】

 

106試合目でマジック点灯


優勝へのマジックが点灯している岡田監督率いる阪神


 阪神は8月16日の広島戦に5対3で勝利。2位・広島には8ゲーム差をつけ、優勝マジック29(残り37試合)が点灯した。

 2000年以降、阪神にマジックが点灯したのは、

 2003年7月8日  M49 54勝21敗1分 76試合目  15.0差
 2005年9月14日 M13 76勝49敗5分 130試合目 6.5差
 2008年7月22日 M48 57勝29敗1分 87試合目  11.5差
 2010年9月26日 M8  73勝59敗3分 135試合目 2.5差
 2023年8月16日 M29 63勝39敗4分 106試合目 8.0差

と5回目になる。

 2003年は星野仙一監督が率いて7月8日には貯金33、2位・巨人には15ゲーム差をつけて大独走し76試合目でマジックが点灯。7月末には貯金39、2位・中日には17.5ゲーム差。8、9月はややもたついたが、12試合を残して18年ぶりの優勝を果たした。

 2005年は岡田彰布監督の第1次政権の2年目。マジック点灯は残り16試合となった9月14日と遅かったが、2位・中日には6.5ゲーム差をつけていて、9月29日には2年ぶりの優勝を決めた。

 この2年はマジック→優勝と順当に進んだが、2008、10年は違った。

 2008年は岡田監督の5年目。オールスター直前の7月22日には貯金28、勝率.663、2位・巨人に11.5ゲーム差をつけてマジックが点灯した。ところが9月に巨人に驚異の追い上げを食らい2ゲーム差をつけられ優勝を逃した。

 2010年の阪神は真弓明信監督の2年目。中日、巨人と終盤まで優勝争いを展開。9月26日に残り2試合の首位・中日が敗れ、残り9試合の阪神にマジック8が灯った。9月26日からの成績は次のとおり。

     中   神
9月26日 ●   ーM8
9月28日 ー   ●M8
9月29日 ー   ○M7
9月30日 ーM1  ●
10月1日 ー優勝 ●
10月2日 ○   ○

 阪神はマジック点灯後の28日の巨人戦に敗れ、翌29日の同カードは勝ったものの、30日の横浜戦に敗れマジックは消え、中日にマジック1が点灯。10月1日の広島戦にも敗れ優勝を逃している。

最初にマジック点灯も優勝できないケース


 クライマックスシリーズが始まってからは、マジックが最初に点灯したチームが優勝しないケースが出てきた。

 前述の2008、10年の阪神以外は次のとおり(☆は2位でのマジック)

2007年9月24日
中日 M7 78勝64敗2分 135試合目 0.0差
優勝・巨人

2014年9月25日
オリックス M7 76勝58敗2分 136試合目 0.5差
優勝・ソフトバンク

2016年9月2日
ソフトバンク M20 72勝44敗5分 121試合目 1.5差
優勝・日本ハム

2019年9月12日
ソフトバンク M12 71勝56敗4分 131試合目 0.5差
優勝・西武

2021年10月14日
ロッテ M9 63勝51敗19分 133試合目 0.5差
優勝・オリックス

2022年9月15日
ソフトバンク M11 65勝58敗2分 129試合目 0.0差
優勝・オリックス

 パ・リーグはここ10年で5度も最初にマジックが点灯したチームが優勝できていない。ただマジック点灯時は2位(1位)とはかなりの僅差だった。

 2000年以降、残り30試合前後で最大の逆転は2011年の中日で、114試合目(残り30試合)で首位・ヤクルトには6ゲーム差をつけられていたが、ここから優勝まで20勝7敗1分け。特に直接対決のヤクルト戦は7勝1敗で一気に逆転した。

 現在2位の広島に7ゲーム差を付けている阪神。他チームの勢いを見ても一気に阪神を追い詰めるチームも見当たらず、今年はマジック点灯を優勝に結びつけることができそうだ。

文=永山智浩 写真=BBM
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