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首都大学リポート

2季連続優勝の日体大が秋のリーグ戦も好発進 1年生・酒井成真が四番を担い2打点の活躍【首都大学リポート】

 

春にリーグ戦デビュー


1年生ながら四番に抜てきされた酒井成真


【9月2日】一部リーグ戦
日体大9-3城西大
(日体大1勝)

 首都大学野球連盟の秋季リーグ戦が9月2日、東京・大田スタジアムで開幕。オープニングゲームには昨秋、今春と2季連続で優勝に輝いた日体大が登場。13季ぶりに1部昇格を果たした城西大との1回戦に臨んだ。

 この試合で、1年生ながら日体大の四番を任されたのが酒井成真(1年・東海大菅生高)だ。高校時代は2年春のセンバツに代打で出場。しかし、同年夏はチームが甲子園に出場したものの自身はベンチ外。

 3年夏は西東京大会の決勝で日大三に2対6で敗れ、甲子園出場はならなかった。「自分たちの代で甲子園に出ることができなかったので、大学ではしっかりと結果を残したいと思っていました」と意気込む。

 大学は当時の監督の勧めもあって日体大に進学。「指導者の方々や練習環境が良いと聞いてここに進みました。実際に入ってみて感じるのは、室内練習場などが充実していること。今は練習したい時にしたいだけできています」。

「守備の面ではまだまだついていけていません」と話すが、セールスポイントだという打撃面ではすぐに実力を発揮。春季リーグ戦で早々にデビューを果たし、筑波大との2回戦では「七番・DH」で先発。2打席目に無死満塁から先制の2点適時打を放った。

 さらに、6月に行われた全日本大学選手権では「五番・指名打者」で全2試合に出場し、東農大北海道オホーツク戦では適時三塁打をマークした。

 日体大・古城隆利監督は「春季リーグの終盤から使い始めたのですが、思い切りの良いスイングができますし、追い込まれてからもボールを捉えることができる」と好評価。

 この夏のオープン戦ではずっと四番を任され好調を維持。「甘い球を一球で仕留めることをテーマにしているのですが、そのために大事にしているのが素振りです。ピッチャーをイメージしながら、自分の形でスイングするよう心掛けています」と酒井成はその理由を話す。

四番抜てきの秋の開幕戦


 今秋の開幕戦でも「四番・左翼手」で出場。あまり緊張しないタイプだというが、この日は「さすがにちょっと緊張しました」と4打席目までは無安打だった(1四球含む)。

 しかし、一死満塁のチャンスで回ってきた8回の第5打席では「それまでは『四番なんだから、決めなきゃ』という気持ちが強かったのですが、この打席では『後ろにも良いバッターがいるんだ』と思い直し、楽な気持ちで入れました」とツーシームをキレイにセンター前へ打ち返す2点適時打。

 試合は、酒井成のこのダメ押し打もあって、日体大が9対3で快勝した。

 試合後は「打率などの数字は気にせず、良い場面で一本打って、ずっと四番でプレーしていきたい」と、今季の目標を掲げた酒井成。6月の全日本大学選手権では、対戦した明大の上田希由翔(4年・愛産大三河高)に刺激を受けたという。

「スイングの速さや力の伝え方が違っていました。体の大きさも違ったので、ウエートトレーニングをしっかりとやって体をつくっていきたい。それが大学で結果を残す方法だと思います」とさらなる成長を誓った。

 四番に抜てきされた1年生が日体大打線を活気づけている。

文=大平明 写真=BBM
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