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【大学野球】「スーパースターですね」球団幹部もうなる攻守 “2024年ドラフトの超目玉”の座は揺るがない明大・宗山塁

 

10年以上、正遊撃手を任せられる存在


明大・宗山は早大2回戦[9月24日]の時点で、リーグ通算84安打を放っている。写真は1点を追う1回裏の同点適時二塁打[写真=矢野寿明]


 神宮のネット裏で視察する、ある球団幹部はうなった。2023年のドラフトを10月26日に控えているが、24年にも早くも目を向けた。

「スーパースターですね。攻守のプレーに、華がある。オーラがある。来年は大変なことになるのではないでしょうか。1位競合? 当然、そうなると思います」

 視線の先には明大の遊撃手・宗山塁(3年・広陵高)がいた。NPB全体として「ショート不足」と言われており、宗山が入団すれば、すべてが解決する。攻守走3拍子がそろい10年以上、レギュラーを任せられる存在だ。

 早大2回戦(9月24日)を4打数3安打2打点で、1勝1敗のタイに貢献した。もともと宗山は堅守が認められ、1年秋から定位置を獲得した背景がある。この日も、軽快な守備を見せた。「ディフェンスが基本」は不変だ。

 3年春まで6失策だった宗山が、この秋、第1週・東大との開幕カード2試合で2失策を記録した。捕球ミスと悪送球。宗山らしくない動きだったが、空き週を経て、早大との第3週ではしっかりと修正してきた。

「もう一度、見直して、何がダメで、理解して、継続して練習してきました。ムダな力みがあったので、バランス良く守る。力が入ると、ハンドリング、スローイングもブレる。(力を抜いて、守る際に)グラブに下に置く」

 遊撃守備については及第点を与えたが、開幕から4試合連続安打(15打数8安打)の打撃については「ついている。助けられている。まだ、自分の中では納得していないが、中軸としては結果を求めていかないといけない。追い込まれてから打撃を変え、コンパクトにするなどしてきたが、もっとアジャストしていく必要がある。ここ一番での一本。上を突き詰めていきたい」とどん欲に語った。

 宗山は早大2回戦を終えて、リーグ通算84安打。25日には勝ち点をかけた同3回戦が控え、明大として85年ぶりのリーグ4連覇を目標としている。

 今秋を含めて残り3シーズン。最終学年には、明大の先輩・高山俊(現阪神)のリーグ最多記録131安打の更新に期待がかかる(3年春終了時点で宗山は76安打、高山は81安打)。

「目の前の相手に、一戦一戦、戦っていくだけ」

 冷静かつ平常心。あくなき向上心。2年生だった昨秋の時点で「2022年ドラフトでも1位指名される」と言われた宗山は、1年が経過して、さらに騒がしくなってきている。「2024年ドラフトの超目玉」は揺るがない。

文=岡本朋祐
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