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ルーキー採点簿【セ・リーグ編】最高得点は巨人・門脇誠 育成入団の中日・松山晋也がブレーク

 

ベスト5に巨人の3選手


 ルーキーたちが初めて経験した1年間のプロ野球生活。長いシーズンを活躍するには心・技・体とすべての要素が必要となる。高卒の選手は一本立ちするまで時間がかかることから、現時点でどの球団が「豊作のドラフト」と判断できないが、ルーキー採点簿【セ・リーグ編】では、ベスト5に巨人の3選手がランクインした。圏外となったが、イースタン・リーグで本塁打王に輝いた澤井廉(ヤクルト)、最多勝を獲得した松井颯(巨人)、高卒1年目で一軍デビューを果たした門別啓人(阪神)、西村瑠伊斗(ヤクルト)ら楽しみな逸材が多い。来季以降の活躍が楽しみだ。

巨人・門脇


1位 門脇誠(巨人)
※今季成績 126試合出場、打率.263、3本塁打、21打点、11盗塁

 ドラフト4位入団で期待以上のパフォーマンスを見せ、シーズン終盤に遊撃の定位置をつかんだ。俊足を生かした広い守備範囲、球際の強さ、強肩と内野の高い守備能力で首脳陣の評価を高めると、試行錯誤していた打撃も7月以降に快音を飛ばすようになり、1割台だった打率が一気に上昇曲線に。不動の遊撃だった坂本勇人を三塁にコンバートさせる形となったのは、門脇が遊撃でメドが立ったからこそ。来年は打率3割、2ケタ本塁打が十分に狙える。阿部慎之助新監督の下でさらなる飛躍に期待だ。

中日・松山


2位 松山晋也(中日)
※今季成績 36試合登板、1勝1敗17ホールド、防御率1.27

 球団史上初の2年連続最下位に沈んだ中日で、大きな収穫が松山のブレークだ。育成ドラフト1位で入団すると、6月5日に支配下昇格。188センチの長身から投げ下ろす最速155キロの直球と落差が大きいフォークを武器に、8月以降19試合連続無失点と抜群の安定感で、セットアッパーとして不可欠な存在になった。奪三振能力が高く、35回1/3を投げて50奪三振をマーク。来季も「勝利の方程式」で右腕を振り続ける。

阪神・森下


3位 森下翔太(阪神)
※今季成績 94試合出場、打率.237、10本塁打、41打点、1盗塁

 開幕一軍入りも結果を残せず2度のファーム落ちを経験したが、6月23日に一軍昇格以降は勝負強い打撃で殊勲打を連発。本拠地が広い甲子園で2ケタ本塁打をマークしたことは高く評価できる。首位攻防戦となった7月12日のDeNA戦(甲子園)でトレバー・バウアーから8回に同点2ラン、9回にサヨナラの犠飛を放つなどインパクトに残る活躍が多い。飛距離はチーム屈指。阪神の未来を背負うスター候補生だ。

巨人・船迫


4位 船迫大雅(巨人)
※今季成績 36試合登板、3勝1敗8ホールド、防御率2.70

 26歳で入団したドラフト5位右腕は、即戦力右腕として1年目から結果を求められる立場だった。6月まではファーム暮らしが長かったが、7月15日に一軍昇格すると、12試合連続無失点を記録。右のサイドからキレ味鋭いスライダーは十分に通用した。救援陣の層が薄いチーム事情で、船迫に掛かる期待は大きい。来年は開幕からシーズンをフル稼働し、50試合以上登板がノルマだ。

巨人・浅野


5位 浅野翔吾(巨人)
※今季成績 24試合出場、打率.250、1本塁打、2打点、0盗塁

 ドラフト1位で入団した「高校No.1スラッガー」は1年目から一軍デビューを飾り、8月18日の広島戦(マツダ広島)で森翔平から一軍初アーチ。高卒新人の本塁打は球団史上7人目の快挙だった。成績だけを見れば大卒、社会人卒で浅野を上回る成績を残した新人がいるが、高卒1年目でインパクトを与えるパフォーマンスを見せたことを評価し、5位に選出した。外野のレギュラー争いは熾烈だが、割って入りたい。

写真=BBM
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