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【パ・リーグ四番打者採点簿】最高得点は柳田悠岐、浅村栄斗、森友哉で大接戦 西武が最低得点

 

セと比べると物足りなさ


 今年のパ・リーグは投高打低が顕著だった。首位打者は頓宮裕真(オリックス)で打率.307。本塁打王は浅村栄斗(楽天)、グレゴリー・ポランコ(ロッテ)、近藤健介(ソフトバンク)が26本塁打だった。【パ・リーグ四番打者採点簿】で打撃3部門の数字をセ・リーグの四番打者と見比べると、物足りなさが否めない。西武は四番打者を最後まで固定できなかったことが、低迷の要因になった。
※各球団の選出は四番で最も多くスタメン出場した打者

ソフトバンク・柳田


1位 柳田悠岐(ソフトバンク) 85点
※今季成績 143試合出場、打率.299、22本塁打、85打点、1盗塁

 3年ぶりのV奪回はならなかったが、最多安打(163安打)のタイトルを獲得。打撃3部門はいずれもリーグ5位以内の好成績で、本塁打、打点の2冠に輝いた近藤と共に打線を牽引した。近年は故障で離脱する時期があったが、9年ぶりの全試合出場は大きな価値がある。通算1500安打を達成したが通過点だ。18年に自己最多の36本塁打をマークして以来、30本塁打をクリアしていないのが不思議に感じる。豪快なアーチをもっと見たい。

楽天・浅村


2位 浅村栄斗(楽天) 80点
※今季成績 143試合出場、打率.274、26本塁打、78打点、2盗塁

 春先は打撃不振に苦しんだが、気温の上昇と共に快音を響かせて自身2度目の本塁打王を獲得。2016年以来8年連続で全試合出場し、1144試合連続出場のパ・リーグ新記録を樹立した。楽天は五番打者が固定できなかったため、四番を打つ浅村に対する相手バッテリーのマークが厳しかったことも考慮しなければいけない。ただ、本人は今年の成績に満足してないだろう。来季はV奪回に向け、打率3割、30本塁打、100打点をクリアしたい。

オリックス・森


2位 森友哉(オリックス) 80点
※今季成績 110試合出場、打率.294、18本塁打、64打点、4盗塁

 FA移籍1年目でリーグ3連覇に大きく貢献。故障で2度戦列を離れた影響もあり、本塁打数は他球団の四番打者に比べて少ないが、リーグ2位の得点圏打率.363で殊勲打を幾度も放った。本来は四番打者のタイプではないが、吉田正尚が昨オフにレッドソックスに移籍したため新たに構築した打線で、攻守に役割を果たした。正捕手としてだけでなく、天才的な打撃技術で2年連続日本一に導く。


日本ハム・万波


4位 万波中正(日本ハム) 75点
※今季成績 141試合出場、打率.265、25本塁打、74打点、2盗塁

 本塁打王にあと1本届かなかったが、自己最多の25本塁打を記録。右翼の逆方向にもアーチを描く長距離砲はスケールの大きさを感じさせる。リーグ最多の138三振を喫したが、ボール球になる変化球を見逃せるようになり、打ち損じも減ったことで昨季の打率.203から大幅に上昇した。外野の強肩も魅力のニューヒーローは、侍ジャパンに選出される可能性が十分。来季は30本塁打がノルマだ。

ロッテ・ポランコ


5位 グレゴリー・ポランコ(ロッテ) 70点
※今季成績 125試合出場、打率.242、26本塁打、75打点、0盗塁

 四番打者採点簿の順位は5位だが、パ・リーグの外国人野手で最も活躍した助っ人だ。巨人から移籍1年目で、1986年の落合博満以来、球団史上37年ぶりの本塁打王に。春先は打撃の状態が上がらずスタメンから外れるときもあったが、8月以降に14本塁打と量産。ロッテで20本塁打以上をマークした打者はポランコのみで、前年の5位から2位躍進に不可欠な立役者だった。CSでも規格外の飛距離を誇る一発に期待したい。

西武・マキノン


6位 デビッド・マキノン(西武) 50点
※今季成績 127試合出場、打率259、15本塁打、50打点、1盗塁

 開幕当初は二番や五番でスタメン出場する機会が多かったが、山川穂高が不在の状況で四番に抜擢されるように。パンチ力は十分だが、好不調の波が激しいのが課題だった。西武は四番でマキノンが47試合、中村剛也が46試合にスタメン出場した。中村は打率.258、17本塁打をマークしたが、40歳のベテランに負担をかけさせたくない。五、六番に置くのが理想だろう。上位浮上へ、打線の再構築が大きなテーマになる。

写真=BBM
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