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【セ・リーグ四番打者採点簿】最高得点は岡本和真と牧秀悟 中日、広島が低評価に

 

来季以降が楽しみな選手も


 今年のセ・リーグは四番打者が活躍したチームと、誤算に終わったチームの明暗がくっきり分かれた。【セ・リーグ四番打者採点簿】の最高得点は巨人岡本和真DeNA牧秀悟。2位に躍進した広島は四番打者を固定できず、菊池涼介上本崇司をサプライズ起用したことも。四番打者が固定できれば、来季の覇権奪回が見えてくるだろう。
※各球団の選出は四番で最も多くスタメン出場した打者

巨人・岡本和


1位 岡本和真(巨人) 90点
※今季成績 140試合出場、打率.278、41本塁打、93打点、0盗塁

 チームは2年連続Bクラスに低迷したが、四番打者としての役割はきっちり果たした。開幕前のWBCで侍ジャパンの中軸として活躍したことが大きな自信につながっているように見える。自身3度目の本塁打王を獲得し、出塁率と長打率を足し合わせた指標(OPS)はリーグトップの.958だった。好機でまともに勝負してもらえないケースが多かったが、得点圏打率.233は物足りない。来年は三冠王が現実的な目標となる。

DeNA・牧


1位 牧秀悟(DeNA) 90点
※今季成績 143試合出場、打率.293、29本塁打、103打点、2盗塁

 打率3割、30本塁打にあと一歩届かなかったが、自身初の打点王を獲得。164安打で、中野拓夢(阪神)と共に最多安打のタイトルも分け合った。広角に長打を飛ばす高い打撃技術で好不調の波が少ない。得点圏打率.354と勝負強く、牧に打席を回せば得点が入る雰囲気を漂わせる。岡本和同様に三冠王を狙える力は十分に兼ね備えている。明るいキャラクターでムードメーカーとしても不可欠な存在だ。

阪神・大山


3位 大山悠輔(阪神) 85点
※今季成績 143試合出場、打率.288、19本塁打、78打点、3盗塁

 岡本和、牧のように打撃部門で突出した数字を残したわけではないが、15年ぶりのリーグ制覇は大山抜きに不可能だった。「不動の四番」として勝負を決める一打を数多く打ち、8本の犠飛はリーグトップ。フォア・ザ・チームに徹する打撃スタイルで、ボール球に手を出さず、99四球もリーグ最多で最高出塁率(.403)のタイトルも獲得した。2020年に28本塁打を放つなど豪快なスイングからの一発も大きな魅力。CSを勝ち抜き、日本一へ。短期決戦での活躍が期待される。

ヤクルト・村上


4位 村上宗隆(ヤクルト) 60点
※今季成績 140試合出場、打率.256、31本塁打、84打点、5盗塁

 ほかの選手であればこの採点は辛く感じるが、球界を代表するスラッガーの期待を背負う村上に今年の成績は物足りない。昨年は日本選手記録の56本塁打、史上最年少の22歳で三冠王を獲得したが、今年は春先に極度のスランプからなかなか脱出できず。リーグ連覇を飾ったチームが5位に低迷する一因になってしまった。それでも、夏場以降に状態を修正して3年連続30本塁打をクリアしたのはさすがだ。来季は悔しさを晴らしたい。

中日・石川昂


5位 石川昂弥(中日) 50点
※今季成績 121試合出場、打率242、13本塁打、45打点、0盗塁

 入団以来、たび重なる故障に泣かされてきたが、今年は左膝前十字靱帯不全損傷からリハビリを経て4月中旬に復帰するとシーズンを完走。自身初の2ケタ本塁打をマークした。ただ、まだまだ課題は多い。得点圏打率.184と好機でブレーキになる場面が目立ち、打点が少な過ぎる。打撃不振の時期が続いても、立浪和義監督が四番で我慢強く起用したのは期待の表れだろう。竜の和製大砲は「真の四番打者」に成り上がれるか。


6位 ライアン・マクブルーム(広島) 30点
※今季成績 70試合出場、打率.221、6本塁打、31打点、1盗塁

 昨年は打率.272、17本塁打、74打点をマーク。来日2年目の今季は不動の四番として期待されたが、それに応えられなかった。開幕から四番で試合に出続けたが状態が上がらず6月11日に登録抹消。3カ月のファーム暮らしを経て9月5日に再昇格したが、好調を維持できずシーズン終盤はベンチを温める機会が多かった。CSファーストステージでは2試合、代打で起用さたが快音は聞かれず。ファイナルステージで貴重な一打を放ちたい。

写真=BBM
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