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【社会人野球】アジア選手権で優勝に貢献したNTT東日本コンビ 次なる目標は自チームで二大大会V

 

貴重な経験をチームに還元


アジア野球選手権の優勝に貢献したNTT東日本・向山[左]と、社会人日本代表の主将を務めた中村[右]。24年シーズンの目標は明確である[写真=BBM]


 NTT東日本は2023年、都市対抗と社会人日本選手権の出場を逃した。社会人二大大会で、いずれも名乗りを挙げられなかったのは、07年以来である(東日本大震災の11年と、新型コロナウイルスの影響を受けた20年は、都市対抗のみ開催)。NTT東日本は20年の都市対抗準優勝、21年は二大大会でともにベスト4、22年は都市対抗4強、社会人日本選手権準優勝と近年、安定した成績を残していた。そこで、味わった16年ぶりの屈辱である。

 しかし、このままでは終わらなかった。

 侍ジャパン社会人代表は第30回BFAアジア野球選手権(台湾・台北)で2大会ぶり20度目の優勝を遂げた。急造チームを短期間で結束させたのが遊撃手の主将・中村迅。1対0で勝利した台湾との決勝(12月10日)で、決勝適時打を放ったのが向山基生。法大出身のNTT東日本コンビが、活躍を見せた。

 大学で中村の2年先輩にあたる向山はMVP、最多打点、ベストナインを受賞。中村は遊撃手として攻守でチームをけん引。個性を尊重し、選手ファーストを貫く川口朋保監督が目指す野球を、2人が体現してみせた。

「金メダルという貴重な経験ができたので、良い部分を自チームに還元していく。来年こそは都市対抗、日本選手権で優勝できるようにしたい」(中村)

「自分と中村が中心となっていかないといけない。現状に満足せず、スキルアップし、二大大会優勝を目指していきたい」(向山)

 24年からHonda(23年まで寄居町・小川町)が東京地区に参戦するため、都市対抗二次予選の代表争いは一層、激しくなるのは確実。強豪・NTT東日本が、2年連続で代表権を逸することは許されない。12月11日に台湾から帰国した向山と中村の視線は、早くも来シーズンへと向けられていた。

文=岡本朋祐
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