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【大学野球】ドラフト戦略“補強ポイント”に合致する右の強打者 本塁打記録更新を狙う大商大・渡部聖弥

 

「ドラフト1位で行きたい」


大商大の強打者・渡部は2024年シーズン、悲願の大学日本一を狙う[写真=太田裕史]


 右の強打者。

 NPB各球団は毎年、ドラフト戦略における補強ポイントの一つ。このリクエストに合致するのは大商大・渡部聖弥(3年・広陵高)だ。

 2年秋には、関西六大学リーグ記録を更新するシーズン5本塁打。3年春はホームランを意識するあまり、ノーアーチに終わった。だが、全日本大学選手権2回戦(対花園大)では、逆方向に本塁打を放ち、あらためて潜在能力の高さを見せた。3年秋は1本塁打、17打点と圧倒的な数字。ボールをギリギリまで引きつけ、角度をつける。「自分の中ではホームランバッターではなく、全方向に強い打球を打てるのが持ち味」。魅力は飛距離だけにとどまらず、50メートル走6秒1の俊足を生かした走塁、守備範囲の広い中堅手でも魅了している。

 今年7月の日米大学選手権(アメリカ開催)では、初代表入りを果たした。「五番・DH」で先発した渡部は第4戦で先制アーチを放ち、逆王手をかけた第5戦でも適時打と、敵地開催での16年ぶり2度目の優勝に貢献した。

 3年生では渡部のほか、広陵高でチームメートだった明大の遊撃手・宗山塁(広陵高)、青学大の三塁手・佐々木泰(県岐阜商高)、外野手・西川史礁(龍谷大平安高)と計4人が名を連ねた。特に意識するのは、同じ右打ちの外野手・西川。同選手権では全5試合四番を担い「負けず嫌いなので、自分が一番になる」とライバル心をむき出しにする。

「一番、高い評価をいただきたいので、ドラフト1位で行きたい思いはあります。ただ、自分で操作できる部分ではありませんので、プロで活躍できる技術を、大商大で身につけていきたいと思います」

 来春は自身の持つシーズン本塁打記録を6本に伸ばし、リーグ最多12本塁打(3年秋までに7本塁打)を更新することが目標。チームとしては全日本大学選手権、明治神宮大会を通じて5回出場も、頂点に届いていない。

「日本一になりたい」

 チームの勝利のため、攻守走3拍子で貢献していく。

文=岡本朋祐
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