週刊ベースボールONLINE

HOT TOPIC

中田翔、西川遥輝、森唯斗…新加入で「最も活躍する選手」は?【セ・リーグ編】

 

 新天地での活躍を誓う男たちがいる。チームの中心選手として彼らに課せられる期待は大きい。全盛期の輝きをもう一度取り戻せるか。新外国人選手たちは日本での成功を夢見てモチベーションが高い。近年は来日1年目から派手な活躍を見せる選手が少なくなっているが、主力で稼働すれば戦力面で大きなプラスアルファになる。セ・リーグで来季の活躍が期待される新加入選手を、球団別に挙げてみた。

中日・中田


中日 中田翔
今季成績 92試合出場、打率.255、15本塁打、37打点、0盗塁
通算成績 1696試合出場、打率.250、303本塁打、1062打点、14盗塁

 日本ハムで打点王を3度獲得。2022年オフに巨人と3年契約を結んだが、1年ごとに契約の見直しや破棄ができるオプトアウトで契約を解除。中日への移籍を決断した。23年は故障の影響で本来のパフォーマンスを発揮できなかったが、コンディションを整えてシーズンを完走すれば、打撃タイトルを狙える強打者だ。中日は得点力不足が長年の課題だが、岡林勇希大島洋平と打撃能力が高い巧打者がいる。走者をかえす中軸が機能すれば、チームがガラッと変わる可能性を秘めている。中田が救世主になれるか。

阪神・ゲラ[レイズ時代。写真=Getty Images]


阪神 ハビー・ゲラ
※来日1年目

 38年ぶりの日本一を飾った阪神はFA市場に参戦せず、トレードでの補強にも動いていない。静かなオフは投打の戦力が充実している証しだ。その中で数少ない新戦力として獲得したのが、新外国人右腕のゲラだ。遊撃でプロ入りし、2019年に投手に転向したという異色の経歴を持つ。最速160キロの直球とツーシームを織り交ぜ、相手打者をねじ伏せる。制球力が課題でメジャーでは目立った活躍はできなかったが、伸びしろは十分。強力救援陣の中に割って入れるか。

広島・シャイナー[マリナーズ時代。写真=Getty Images]


広島 ジェイク・シャイナー
※来日1年目

 4年連続Bクラスから2位に躍進した広島だが、493得点はリーグ5位。四番を固定できなかったのが大きな悩みだった。確実性を欠いたライアン・マクブルームマット・デビッドソンの両主砲が2023年限りで退団。新たな主砲として期待されるのがシャイナーだ。メジャー経験はないが、今季シアトル・マリナーズ傘下3Aで打率.252、30本塁打、105打点をマーク。マイナー通算102本塁打の長打力が魅力で一塁、三塁、外野と複数のポジションを守れる。同じく新外国人のマット・レイノルズと共に中軸で稼働できるか。

DeNA・森


DeNA 森唯斗
今季成績 6試合登板、2勝3敗、防御率4.60
通算成績 470試合登板、25勝27敗127セーブ105ホールド、防御率2.94

 ソフトバンクの黄金時代を支えた右腕は、DeNAでも若手の良きお手本になるだろう。そのキャリア華々しい。新人から救援で7年連続50試合以上に登板し、抑えに転向した2018年は37セーブを挙げてタイトルを獲得。同年から3年連続30セーブをマークし、4年連続日本一に大きく貢献した。先発に本格的に転向した23年は一軍に定着できず、チームの戦力構想から外れたが、その実力は錆びついていない。DeNAでは先発起用の可能性が高いとみられるが、救援でも実力は申し分ない。起用法の幅が広い投手だ。

巨人・高橋[左は泉圭輔]


巨人 高橋礼
今季成績 5試合登板、0勝2敗、防御率10.80
通算成績 107試合登板、17勝12敗23ホールド、防御率3.92

 身長188センチの長身サブマリンがソフトバンクでブレークしたのは、プロ2年目の2019年。12勝6敗をマークし、新人王を獲得した。巨人と対戦した初登板の日本シリーズでも第2戦に先発して7回無失点の快投で初勝利を挙げ、日本一に貢献した。20年はチーム事情で救援に回り23ホールドをマークしたが、先発に再転向した21年以降は制球難に苦しんで輝きを失っていく。今季は5試合登板のみだったが、ウエスタン・リーグで7勝1敗1セーブ、防御率1.24と復調の兆しを見せていた。トレード移籍した巨人で再起を誓う。

ヤクルト・西川


ヤクルト 西川遥輝
今季成績 35試合出場、打率.181、1本塁打、4打点、2盗塁
通算成績 1370試合出場、打率.274、62本塁打、422打点、332盗塁

 日本ハム時代は4度の盗塁王を獲得したスピードスターが、野球人生の岐路に立たされている。出塁率が高くチャンスメーカーとして20代は活躍していたが、2021年限りで日本ハムを退団。22年から2年間プレーした楽天では打撃で本来の状態をなかなか取り戻せず、若手の台頭もあり来季の戦力構想から外れた。走塁技術が高く、塁に出れば攻撃のバリエーションが増える。ヤクルトは塩見泰隆の度重なる故障が影響し、今季は一、二番を固定できなかった。西川が外野の熾烈なレギュラー争いを制し、起爆剤になれるか。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング