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【大学野球】大学では「野球脳」をテーマに研究 20本塁打超えを誓う慶大新1年生・中塚遥翔

 

持ち味は長打力


慶大に進学する新1年生・中塚[写真=田中慎一郎]


 慶大に進学する新1年生(2月入部組)が2月9日、神奈川県横浜市内の下田グラウンドで報道各社の取材に応じた。

 高校通算25本塁打の智弁和歌山高の左のスラッガー・中塚遥翔内野手は「長打力は持ち味」と語った上で、目標を口にした。

「(昨秋までの主将である)廣瀬(廣瀬隆太ソフトバンク)さんが東京六大学で20本塁打をマークしているので、その数字を上回りたい。(慶大OB・高橋由伸氏の持つ)23本塁打の更新? こだわる記録ではありますが、まずは1本打てるように。1日でも早く、チームの戦力になれるように一歩一歩、積み上げていきたいと思います」

 179センチ90キロ。同校出身の左投左打の一塁手と言えば、早大で102安打、12本塁打、73打点をマークした武内晋一(元ヤクルト)が思い出される。「似ているとは言われます。武内さんのように、東京六大学を代表するようなバッターになりたい」と決意を語った。高校2年秋の近畿大会では3試合連続本塁打。一発で流れを変えられるのが魅力的である。

 AO入試で環境情報学部の難関を突破した。

「東京六大学の中でも慶應でやりたい思いが強く、中谷(中谷仁)監督に相談したところ『挑戦してみないか?』という話に。昨年4月から入試準備を始め、野球との両立は大変でしたが、時間を見ながら机に向かっていました」

 大学では「野球脳」をテーマに研究する。「勝ちグセ、勝てるためのパターンをつくる」と、実戦につなげる学問を突き詰めていく。

 智弁和歌山高は昨春のセンバツ甲子園に出場したが、夏は武内が主将だった2001年以来、22年ぶりに和歌山大会初戦で敗退。コロナ禍で中止となった20年をはさみ、6大会連続での出場を逃した。「悔しい思いは残っています。だからこそ、大学では日本一を達成したい」。高校時代に使用していたグラウンドコートの右袖に「55」が刺繍されていた。

「中谷監督が松井秀喜(元ヤンキースほか)さんのようになってほしい、との願いから、この通し番号をもらいました」

 豪快なアーチで、神宮の観衆を魅了していく。

文=岡本朋祐
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