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【大学野球】東大から勝ち点1の明大 主将・宗山塁は次カード・早大新戦力を「チームと情報を共有していち早く、攻略する」

 

勝利のための1本を追求


明大の主将・宗山は0対3の1回裏一死二塁から中前適時打を放った[写真=矢野寿明]


【4月21日】東京六大学リーグ戦(神宮)
明大13-8東大(明大2勝)

 明大は東大との開幕カードで連勝し、勝ち点1を挙げた。ところが、試合内容は決して褒められる内容ではなく、1回戦で8四死球、2回戦でも8四死球と投手陣に課題を残した。

 主将・宗山塁も「勝ち点を取れたことは良かったですが、内容に課題が残る試合。投手を中心とした守り。次に向けて、チームとして取り組んでいきたい」と、表情を引き締めた。

 自身は右肩甲骨骨折から復帰した。1回戦は6打数2安打2打点。2回戦は3点を先行された1回裏、追い上げの中前適時打を放った。前日に続き、守備機会も軽快にこなした。死球によるアクシデントがあったのは2月29日。当初は「全治3カ月」の診断も、驚異的な回復だった。オープン戦で調整してきたとはいえ、リーグ戦は負担も疲労も大きく異なる。

「疲れたとかはないです。まだまだ、試合が続いても戦える。日々のケアは怠らずにやっていきたい」

 次戦は4月27日からの早大戦である。昨春以来のV奪還へ、前半戦のヤマ場である。早大は1年生右腕・安田虎汰郎(日大三高)が開幕カードの立大戦で、救援で2勝を挙げた(早大が2勝1敗で勝ち点)ほか、右腕・高橋煌稀(1年・仙台育英高)も同1回戦での救援で、リーグ戦デビューしている。

「初めて対戦する投手。勢いはあるが、これからデータ班も(傾向を)出してくれる。一つの参考にしていきますが、打席に立ったときの見え方、新しく見えるところもある。チームと情報を共有していち早く、攻略する」

 打線は東大との2試合で38安打34得点と、バットが振れている印象だ。昨年11月の新チーム結成以降、明大・福王昭仁コーチ(元巨人)が部員一人ひとりの打撃フォームをチェック。個々のスタイルに合わせて、スイングを矯正させてきた。冬場から春先にかけ、相当なスイング量で、正しい形を染み込ませてきたのである。ただ、宗山に関しては「特別、何も言っていない。考えてできる選手。自分でやってきたことがうまくいかないこともあったようだが、そこをしっかりと修正してきている」(福王コーチ)と目を細める。

 宗山が1年春から積み上げた安打は通算97安打。早大戦では、リーグ史上34人目の100安打達成の可能性があるが、この数字も、通過点にすぎない。歴代1位は明大・高山俊(オイシックス新潟)の131安打。宗山は主将として、チームの勝利のための1本を追求していく中で、記録更新にも期待がかかる。

文=岡本朋祐
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