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【大学野球】プロ志望届を提出した慶大・清原正吾 リーグ戦開幕を前に語ったドラフトへの思い

 

「最後の最後まで、悩み続けました」


慶大・清原は懇親会の壇上で、今秋の目標を「三冠王」と語った[写真=BBM]


 東京六大学秋季リーグ戦の開幕を2日後に控えた9月12日、東京都内で懇親会が開かれた。選手は各6校から主将と、東京運動記者クラブ・アマチュア野球分科会が依頼した指名選手6人が出席。慶大の指名選手である清原正吾(4年・慶應義塾高)は出席者の前で抱負をこう語っている。

「ラストシーズン、学生野球最後なので、皆と笑って終われるように、1打席1打席に後悔なく、一球一球にこだわってやっていきたいと思います。この秋の目標はもう一度、ベストナインと(この日の懇親会で先に目標を三冠王と語った)吉納君(早大・吉納翼、4年・東邦高)に負けずに、三冠王(打率、本塁打、打点でトップ)を目指したいと思います」

 懇親会中は大阪府出身の法大の主将・吉安遼哉(4年・大阪桐蔭高)と親密に話し、2024年のドラフトの超目玉と言われる明大の主将・宗山塁(4年・広陵高)と談笑する姿も見られた。慶大は開幕週で、立大と対戦する。慶大・堀井哲也監督はこの日、春に続いて、清原の四番起用を明言している。

 なお、清原はこの日、プロ志望届の提出を表明した。父・清原和博さんは西武巨人オリックスを通じて通算525本塁打。10月24日、ドラフト会議への思いをこう語っている。

――8月に取材した際にはNPB、社会人野球、独立リーグ、就職、留学と多くの選択肢があると話していました。NPBドラフトに絞った経緯を教えてください。

清原 悩みに悩んで、自分だけは決め切れず、監督(慶大・堀井哲也監督)や家族とも話して、覚悟して挑戦することを決めました。

――中学はバレーボール部、高校ではアメリカンフットボール部。6年のブランクを経て、大学入学後に野球を再開しました。その時点で、プロ野球への思いはありましたか。

清原 それは、なかったです。

――4年春に一塁のレギュラーを奪取し、主に四番を務め打率.269、7打点の活躍でベストナインを初受賞しました。どのタイミングで「プロ志望」が芽生えたのでしょうか。

清原 最後の最後まで、悩み続けました。

懇親会中は明大の主将・宗山[左]らと談笑し、リラックスした表情[写真=BBM]


――NPB挑戦の決め手は何ですか。

清原 父親の影響もありますし、華のある舞台・エスコンフィールドHOKKAIDOでプレーさせていただいて(8月31日・対日本ハムファーム、9月1日・東京六大学オールスターゲーム)、より一層、意思が強くなった感じです。

――日本ハムファームとの一戦では、左越えの2ラン。プロの投手からの本塁打は、自信になりましたか。

清原 特別な一本になりました。

――家族との話し合いの中で、父・和博さんからは、どんな言葉がありましたか。

清原 「正吾の意見を一番に尊重したい」と言ってくれました。

――ご家族で意見もぶつけ合った、と……。

清原 この場では詳しく話せることではないんですけど、家族としっかり本音で語り合った感じです。

――プロ志望届を提出して迎える秋のリーグ戦が開幕します。特別の思いはありますか。

清原 変わりはないです。秋のリーグ戦を全力で頑張り、悔いなく終われるように、一球一球に、すべてをかけたいなと思います。

文=岡本朋祐
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