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異国の地でブレークの予感 「きっちり見極めてくる印象」日本野球向きの「巨人の新戦力」は

 

四番の役割を果たす


今季から新たに巨人に加入したダルベック。四番として奮闘している


 来日1年目から異国の地で活躍するハードルは高い。だが、この助っ人が稼働しなければ巨人のV奪回は望めない。開幕から四番に座るボビー・ダルベックだ。

 3月27日の開幕・阪神戦(東京ドーム)。来日デビュー戦を最高の形で飾った。1点リードの4回一死で村上頌樹のスライダーを振り抜くと、打球はバックスクリーンへ。開幕四番の助っ人外国人のアーチは2009年のアレックス・ラミレス以来17年ぶり、来日1年目で四番の開幕戦本塁打は球団史上初の快挙だった。29日の同戦でも初回に先制の中越え適時打、4回に押し出し四球、2点差を追いかける5回一死一塁で左中間に2ランで計4打点。試合は敗れたが四番としての役目をきっちり果たした。

懸案事項だった四番


 メジャー通算47本塁打と長打力が最大の魅力だが、11試合出場で8四死球と選球眼の良さも光る。4月4日のDeNA戦(東京ドーム)では初回二死二塁の好機で7球粘った末に四球で出塁。3回の打席でもストライクからボールゾーンに曲がる変化球に手を出さず、2打席連続で四球を選んだ。際どい球をきっちり見極めることで、相手バッテリーはストライクゾーンで勝負せざるを得なくなる。5回に真ん中に浮いたフォークを捉えて左翼に二塁打を放つと、6回もダイビングキャッチを試みた左翼・度会隆輝のグラブをはじく二塁打で好機を拡大した。

 他球団のスコアラーは「ボール球になる変化球にバットが止まらない外国人打者が多い中、ダルベックはきっちり見極めてくる印象があります。初対戦の投手が多いので軌道を確認する意味合いがあるかもしれませんが、甘く入った球はきっちり捉えてくるので神経を使う。日本野球向きの選手だと思います」と警戒を口にする。

 今年の巨人打線で最大の懸案事項が、四番打者だった。球界を代表する強打者として長年活躍してきた岡本和真が、ポスティングシステムで昨オフにブルージェイズへ移籍。得点力不足が懸念される中で、チームの軸になる強打者として獲得に乗り出したのがダルベックだった。19年に米国代表でプレミア12に出場してベストナインを受賞。21年にレッドソックスで25本塁打、78打点をマークして将来を嘱望された。その後はメジャーで出場機会を減らしたが、昨年は3Aで3球団を渡り歩いて計105試合出場し、打率.269、24本塁打を記録した。

「その穴は想像以上」


 岡本の穴を埋めるのは容易ではない。阪神の前監督で野球評論家の岡田彰布氏は、週刊ベースボールのコラムで、巨人打線についてシーズン前に厳しい見方をしていた。

「オレにとっての巨人はやはり永遠のライバルで、ここに勝たなければ優勝はできない。そんな存在やった。ただね、その当時と比べ、巨人のチーム形態は大きく様変わりしている。特に今シーズンよ。巨人はどう戦っていくのか。それを考えさせられるオープン戦になったのだ。たった1人、欠けることになっただけで、正直、チーム力はガクンと落ちた。そういう印象を持ったわ。メジャーに行った岡本(岡本和真)のことだが、不動の四番が抜けて、ホンマ、その穴は想像以上のものになっている。昨シーズンがその好例やろな。前半戦で三冠王も狙える数字を残し、チームも首位やった巨人にアクシデントが襲った。岡本の故障離脱。これでチームは降下していった」

「そんな背景があるから今年はどうチームをつくっているのか。それを注目していたが、先発メンバーを見て、申し訳ないけど、これは厳しい……となったな。まずホームランを打てるバッターがいない。新外国人で四番候補のバッターも『?』だし、こうなれば攻め方を変えていくしかない。この試合でも足を絡めた攻撃を繰り出していたけど、破壊力がないからの戦略やしね」

 昨年32本塁打、90打点で2冠王に輝いたフランミル・レイエス(日本ハム)のように、1人の助っ人外国人がチームを変える力を持っている。ダルベックも巨人の救世主になれるか。

写真=BBM
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