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冷静と情熱の野球人 大島康徳の負くっか魂!!

大島康徳コラム第6回「練習を頑張っての借金は嫌!?」

 

投手コーチだった長谷川さんです。打撃投手のときは憎らしく見えたなあ……


セは団子レース。パはソフトバンク


 先日、東京ドームのオープン戦(3月23日、巨人-日本ハム戦)で、現場取材復帰を果たしました!

 いやあ、本当に楽しかったですね。

 ワクワクした気持ちのまま、今回は、まずは両リーグの戦いの予想から始めたいと思います。締め切りの都合上、オープン戦終了時点の情報からになります。

 まず、セ・リーグですが、正直どのチームにも決め手がない。連覇を狙う広島は左右のジョンソン、野村祐輔がいますが、その次の先発をどうするのか。大型補強をした巨人もWBCで投打の主力が不在とはいえ、オープン戦は絶不調でした。結果も戦い方も今一つでしたね。

 ただ、この前年の2強を覆す力をほかの4チームが持っているかどうかとなると、どのチームにも不安があります。しばらくは団子レースになるのではないでしょうか。

 抜け出すとしたら、やはり巨人。FAで獲得した陽岱鋼山口俊もいずれは戻ってくるはずです。現状で考えても7回以降のリリーフ陣さえ確立できれば、安定した戦いができるはず。

 ただ、紙一重なんですよね。新たな故障者が出たりすれば、一気にBクラスもあり得ます。どのチームも決め手を欠く分、セは非常に面白いペナントレースになるとも言えます。

 パ・リーグは、ソフトバンクが抜けています。WBCで故障したスアレスにしても、その穴も埋められる選手はいます。とにかく層が厚いのが強みで、いまのレギュラーもその競争を勝ち上がった選手ばかり。デスパイネも加わりますし、投打とも盤石です。

 面白いのがロッテですね。打線に不安はありますが、野球は、やはり投手陣を中心とするディフェンスです。先発に計算できる選手がそろっていますので、大きな連敗はしないはずです。WBC組の石川歩がいない中で、オープン戦1点台の防御率も好材料です。

 連覇を狙う日本ハムの問題は大谷翔平の投手復帰時期でしょう。取材に行った試合でも素晴らしいホームランを打っていましたが、大谷のバッティングは昨年以上に力強くなり、彼が入った打線はソフトバンクに匹敵します。ただ、大谷は、2ケタ勝利が計算でき、投手陣の軸になる存在でもあります。栗山英樹監督は、やりくりがうまい監督ではありますが、復帰が遅くなれば、厳しい戦いになってくるはずです。

 残りの西武楽天オリックスは戦力的に見劣りするうえに、中心選手に故障者が出ています。上位3チームに食らいつくのは、難しいと言わざるを得ません。

 前回もふれましたが、今シーズンの戦いの不確定要素は、WBC組ですね。あれだけ集中した戦いをしていますから、どうしても“燃え尽き症候群”になってしまったり、いつもより早い調整になったので故障の不安もあります。もちろん、今回の経験を生かして急成長を遂げる選手も多いはずです。

 いずれにせよ、どんな戦いとなり、どこが抜け出すか、どんな記録が生まれるのか、どんな新しいスターが出てくるのか、本当に楽しみです。

 えっ、ここまでジョークが1つも入ってないって? 野球の話では無理ですよ! どうしても熱くなるんですよね……。

長谷川コーチ、シュートはご勘弁を


 では、前回の続きです。

 無我夢中にバットを振りまくっていた新人時代の僕が、初めて真剣に打撃技術を考えるようになった理由からです。ずばり“バット”ですね。

 当時、広島の大エースだった長谷川良平さんが中日の二軍コーチで、昔は専門の打撃投手もいませんから、打撃練習で投げてくれたんですが、この方は現役時代からシュートが得意で・・・

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中日、日本ハムで主軸打者として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳氏が自らの一風変わった野球人生を時に冷静に、時に熱く振り返る連載コラム。

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