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冷静と情熱の野球人 大島康徳の負くっか魂!!

大島康徳コラム第117回「投手に一番大事なものって分かります?」

 

今季はいいときと悪いときがはっきりしている巨人・菅野


菅野の狂いとは


 いま、新大島家への引っ越し作業で毎日バタバタと大騒ぎをしています。先日は、初めて祭(=12歳トイプードル♂)も連れていきました。すぐあちこちクンクンと“匂いチェック”をしていました。

 そして……ちゃんと尻尾が上がっていました! 祭も、ここが僕たちの新しい家であることが分かり、喜んでいるようです。

 よかった! この新しい家で、家族みんなで、元気で仲良く、楽しく暮らそうと思います。

 では本題です。今回は、野手の僕ではありますが、ピッチャーに一番大事なものについて書いてみたいと思います。

 巨人の菅野智之が苦戦をしています。故障離脱があり、腰痛を抱えながらの8勝はさすがと言えば、さすがなのですが、本人は迷いに迷っているのではないでしょうか。

 なんでこのコースに変化球を決めて打者が手を出さないんだ、なんで打たれるんだ……。少しの狂いが、確立したと思っていた投球術への自信を揺るがしている気がします。

 変化球が打たれるのは、変化球だけの問題ではありません。結局は、真っすぐの力が落ちているからです。いまの菅野は全体に変化球が多くなっていますが、変化球は、真っすぐがなければ生きてきません。

 本人は、体調が万全でないからストレート中心に組み立てられない、と思っているかもしれませんが、ストレートは球速だけではありません。悪いなら悪いなりに、しっかり腕を振った真っすぐを磨き、それを軸にした投球を取り戻さないと、シーズン最後まで状態が上がっていかない可能性もあります。

 これは、僕が現役時代から不思議に思っていたことでもあります。素晴らしい真っすぐを持っている投手が、なぜか突然・・・

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中日、日本ハムで主軸打者として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳氏が自らの一風変わった野球人生を時に冷静に、時に熱く振り返る連載コラム。

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