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冷静と情熱の野球人 大島康徳の負くっか魂!!

大島康徳コラム「誰もが通る道、現役引退について思うこと」

 

日本シリーズ最終戦の後、胴上げされる巨人・阿部。幸せな引退だと思います


大島ラストイヤーのすごさ?


 今回は、野球選手にとって避けては通れない「現役引退」について書いてみます。

 野球界に限らないと思いますが、引き際は人それぞれです。まず、個人個人の考え方があります。第一線から外れ、周りからもうやめたらと言われても、とことんまで、それこそ体がボロボロになるまでやるか、第2の人生を考え、余力を残し、周囲に惜しまれてやめていくか。これは、どちらが正しいとかではなく、生き方、信念の問題だと思います。

 ただ、いくら自分の体なんてどうでもいい、給料なんてどうでもいいと思っても、プロの世界は、球団からいらないと言われたらどうしようもありません。FAができたこともあるのか、最近は僕らの時代より見切りが早く、ドライになっている印象もあります。独立リーグなどでNPB復帰を目指す選択肢もありますが、給料はさほど高くないと聞きますし、家族がいる選手なら1年か2年が限界ではないでしょうか。

 自分の話も書いておきましょう。現役時代の僕は、足を引きずるような状態になっても、杖をついて(バットでもいいけど)打席に向かい、バットを振れるなら続けたいと思っていました。ホームランなら歩いて回れますしね。ただ、このあたりがナオミさんには「面倒くさい人」と言われるのですが、そこまで覚悟を決めながらも、球団から「いらない」と言われたら、そのときはスパッとやめようと思っていました。実際、そうしましたしね。

 僕は44歳の年に引退なので、当時としては、ベテラン中のベテランです。もう十分やっただろうと言われそうですが・・・

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中日、日本ハムで主軸打者として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳氏が自らの一風変わった野球人生を時に冷静に、時に熱く振り返る連載コラム。

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