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冷静と情熱の野球人 大島康徳の負くっか魂!!

大島康徳コラム「森友哉は決してリードが悪いわけじゃない!?」

 

パの首位打者&MVPの西武・森


メジャーで通用する条件


 メジャー挑戦組の去就がひとまず決定。投手では昨年のセ・リーグ最多勝投手である巨人山口俊がブルージェイズと正式に契約しました。

 僕がこれまで見てきた中で、投手がメジャーで活躍できるかどうかの条件はまず第一に……、というか、何を置いても強い球! それっきゃないでしょう。加えて制球力も必要です。アバウトなら向こうの投手のほうが球は速いから、そもそも使ってもらえないですしね。強い球で制球力がいい、となると今ならヤンキース・田中将大でしょう。彼の制球力は素晴らしいと思います。

 そして、もう1つは「これ!」という球です。ドジャースの前田健太はスライダーがあり、それを武器に勝負していくうちに、真っすぐもどんどんよくなってきました。逆に少し苦しんでいるのがダルビッシュ有(カブス)です。鋭くキュッと曲がっていたスライダーが最大の武器でしたが、今は変化が大きくなり過ぎているように見えます。頭のいい投手ですから、当然修正はしてくるでしょうが、投球スタイル自体の転機が来ているのかもしれません。

 これから新天地で「やってやろう!」と意気込む選手にこんなことを言うのは何ですが、「では、山口俊は」と聞かれると、「今のスタイルなら苦しむことは間違いないでしょう」と答えるしかありません。彼は140キロ台後半の真っすぐとフォーク系が主体で、制球力はまあまあという、いわゆる総合力で勝負するタイプです。プレミア12の決勝がそうでしたが、真っすぐの威力がないと低めの変化球も見極められ、甘くなったところをドン! といかれることもあります。それでも・・・

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中日、日本ハムで主軸打者として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳氏が自らの一風変わった野球人生を時に冷静に、時に熱く振り返る連載コラム。

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