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冷静と情熱の野球人 大島康徳の負くっか魂!!

大島康徳コラム「真のプロが試されるとき。何とか開幕できるよう祈っています」

 

開幕が延期になり、がらんとしたスタンドの中での練習試合が、しばらくは続くことになる。スタジアムにファンが戻ってくる日はいつか……


開幕日が決まらないつらさ


 プロ野球の開幕が延期になりました。センバツ高校野球も中止です。残念で、選手たちの気持ちを思うとやり切れませんが、やはりこれは致し方ないと思います。

 プロ野球も、ファンあってのものだということを考えれば、現場サイドも受け入れるしかない。もちろん選手の調整に影響はあるでしょうけど、気持ちとしては意外と割り切れるのではないでしょうか。

 現場としては、一番気になるところは調整をどうするのか、ということですが、当初の開幕後の予定に近い形で、練習試合を行う方向だとも聞きます。そうなると移動中の感染というリスクも出てきたりはしますが、そのあたりの問題も含めて、どこまで割り切って調整していくかになるでしょうね。

 選手の中にも「俺たちプロだろ。それぐらいやるだろ」という選手もいれば、感染に対してナーバスな選手もいるでしょうしね。

 調整の仕方にしても、「延びたんだったらしょうがないから、もう一回切り替えて、また始まるところでエイヤっと集中力を出せばいいや」と考える選手もいれば、段階を踏んで状態を上げていきたいタイプの選手もいて、それぞれにプラスとマイナスがあるでしょう。

 ただ、一つ言えるのは、オープン戦で調子の上がっていない選手や、日本の野球に早く慣れたい新外国人選手、故障している選手にとっては、この延びた期間は、プラスにすることができるということです。

 例えば、故障していたヤクルトの村上(村上宗隆)あたりにはプラスになるでしょう。ここまで実戦の打席にあまり立てていなかったのが、その機会が何週間か出てくるわけですから。これは大きいですよ。

 全体的には、野手はそんなに影響はないと思います。一回出来上がった体というのは、ちょっとブランクが出ても、そんなにガーンと状態が落ちることはない。

 ただ、問題はピッチャーですよね。皆、開幕に合わせて段階的に状態を上げてきているわけですから。

 延期後の開幕日が決まっていれば、いったん少し落として、またそこを目標に逆算して上げていくということができますが・・・

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中日、日本ハムで主軸打者として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳氏が自らの一風変わった野球人生を時に冷静に、時に熱く振り返る連載コラム。

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