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川口和久のスクリューボール

川口和久コラム「動くボールのほうが簡単さ」

 

男は単純?


 俺は最近、けっこうボールは動いたほうが打つのが簡単じゃないかって思ってるんだ……う〜ん、やめよう。とぼけるのもつらくなってきたから最初にネタばらしをすると、ゴルフの話さ。

 この間、関東倶楽部対抗静岡予選に「選手」として出場したんだ。俺は「フジ天城ゴルフ倶楽部」のメンバーとしての参加だったんだけど、久々の真剣勝負だったし、むちゃくちゃ緊張しちゃって、スタートからOBを出しちゃった。スコアも85。情けないゴルフをしちゃったなあ。

 問題はメンタルだね。事前の練習があまりできなかったことで「大丈夫かな」と不安になっていた。悪い暗示をかけちゃったというかね。開き直ったほうがよかったんだけどな。ほんと野球と同じだよ。大反省。

 気を取り直して本題に行こうか。野球雑誌だもんね。

 セ・リーグは、阪神広島が競ってるけど、どちらもミスが多くて勝ち切れないね。特に阪神。首位には立ったけど、そこから負けが続き、5月24日の巨人戦[甲子園]では、巨人の吉川光夫の抜けた球が、鳥谷敬の顔面に当たって交代。試合にも負けたし、このままズルズル落ちていくのかなって思った。

 それが翌日、鳥谷がマスク姿で登場! 代打で出たときはすごい盛り上がりだったし、試合も勝った。あのとき俺は、2002年日韓ワールドカップの宮本恒靖を思い出した。彼も鼻骨骨折でマスクをつけながら、大活躍をしたでしょ。鳥谷が大活躍をしてるわけじゃないけど、「ケガしても試合に出る!」みたいな姿に男は燃えるんだ。女性ファンの皆さん、覚えておいてください。男は単純なんです(笑)。

“バットマン”鳥谷。2試合でやめちゃったのは残念/写真=早浪章弘


 誰でも、というわけじゃないよ。金本知憲監督が「ウチは鳥谷がちゃんとしていれば勝てる」と開幕前に言ってた。序盤戦がそうだったよね。糸井嘉男福留孝介と“オジさんズ”の残り2人も活躍したけど、生え抜きの鳥谷の存在は、外から見るより、はるかに大きいんだ。

阪神にはツキがある


 今年の阪神はツキもあるな。5月18日から鳥谷がケガした24日まで1勝5敗で、唯一の勝ち星が・・・

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広島、巨人で活躍した川口和久氏が独自の視点でプロ野球に斬り込む連載コラム。

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