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川口和久のスクリューボール

川口和久コラム「始球式にも編成部が必要じゃない?」

 

カープの編成はすごいね


 最後、ソフトバンクに負けちゃったけど、交流戦のカープはよくやったと思うよ。最後の3戦が優勝争い、いや最高勝率争いのソフトバンク相手というのもドラマチックだったね。

 でもさ、どうせなら「優勝争い」のほうがよくない? なんで最高勝率なの? あとは賞金。前は優勝チームだけが3000万とか5000万の賞金だったのに、いまは最高勝率500万、勝ち越したリーグの1位球団1000万、さらに勝ち越したリーグは6位まで分配でしょ……。

 2012年、俺が投手コーチだったとき、巨人がセ・リーグで初めて交流戦に優勝して5000万円をもらった。はっきり言って、燃えたよ。前も書いたけど、相手打者のデータを調べて、内角攻めを徹底させた。賞金がなきゃ手を抜くって意味じゃないよ。でも、プロなんだから、そういう気持ちもあっていいんじゃないかな。結果的に、見ているファンの人も喜んでくれるはずだしね。

 でもさ、広島のコスパってすごいよね。全部推定だけど、ソフトバンクの選手年俸が54億円くらい、巨人が47億円くらい、カープが23億円くらいって数字を見たことがある。半分以下だからね。これはもう編成の力と言っていいんじゃないかな。

 広島の編成部長の川端順は、俺と同年齢なんだ。限られたカネで選手を集めるんだから、大変だったと思うけど、こうやって大きなトレードはなく、生え抜き主体で黄金時代を作り上げたんだから大したもんだ。実は、就任したとき「お前でできるの」って冷やかしたことがある。ゴメン、失言でした。

 編成と言えば、巨人のGMに鹿取義隆さんがなったね。これから、どう巨人を・・・

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広島、巨人で活躍した川口和久氏が独自の視点でプロ野球に斬り込む連載コラム。

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