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川口和久のスクリューボール

川口和久コラム「新井、君の姿をまだ見ていたい!」

 

その一打、いや一挙手一投足でチームの雰囲気が変わる/写真=高塩隆


エレベーターを最後まで


 3連覇を目前にしている広島で、ベテランの新井貴浩が9月5日に引退を発表した。

 今年、彼とは何度か球場で話をする機会もあった。足のケガもあって出遅れたシーズンだったけど、一度、「まだまだ、やれるだろ」と聞いたとき「はい!」と元気に答えてくれた。

 俺の現役引退は1998年だから99年入団の新井とは完全に入れ替わりなんだ。現役同士としては、同じチームだったことも対戦したこともない。だから、繊細な俺は(ほんとだよ!)いつも遠慮しながら話しかけていたんだけど、いつも感じよく答えてくれる。すごく謙虚で、虚勢を張ったりもしない。

 試合では闘争心を前面に出してアグレッシブに。でも、ユニフォームを脱いだら一社会人として謙虚に──。俺は、それがプロ野球選手のあり方だと思っている。新井は、まさにそういう男。駒大で厳しい指導を受けたのもあるんだろうな。

 ただ、新井が入団したころは・・・

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広島、巨人で活躍した川口和久氏が独自の視点でプロ野球に斬り込む連載コラム。

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