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川口和久のスクリューボール

川口和久コラム「キーワードは『スタミナ』」

 

澤村、チャンスはそうたくさんはない。1回1回勝負だよ


菅野、圧巻の完投劇


 すごかった! 4月5日、DeNA戦(横浜)の菅野智之(巨人)のピッチングだ。俺はあの日、ダゾーンで解説をしていたんだが、何度も「いやあ、素晴らしいですね」と言っていた。ほんと、それしか言いようがなかった。まさに圧巻だったね。

 打者有利の風が吹いていたこともあったが、味方が1回表に坂本勇人吉川尚輝のホームランで2点先制も、その裏、ソト筒香嘉智に連続ソロを打たれ、同点。立ち上がりはバタバタしたが、その後はしり上がりに調子を上げた。相手の先発・今永昇太も踏ん張って3対2と1点差で競っていたこともあるけど、9回になっても平気で150キロ以上を投げ、球のキレもまったく落ちなかった。

 さすが菅野と思ったのは、カウントを悪くしたとき。甘い球でストライクを取りにいくのではなく、球数が増えるのを恐れず、逆に丁寧にコースに投げた。結果的に3─1や3─2になったこともあったが、そこからしっかり立て直し、ほとんど最後は三振に打ち取っていた。

 8回の三者連続三振、9回には先頭の筒香からも三振を奪い、四者連続。決して力任せじゃなかった。甘いコースにもいかなかったし、最後の137球目が152キロ。もうほめるしかないね。

先発・澤村の課題は


 続く6日の試合は、澤村拓一が先発だった。1651日ぶりの先発だったらしいけど、彼の場合、先発に抜てきされたわけではなく・・・

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広島、巨人で活躍した川口和久氏が独自の視点でプロ野球に斬り込む連載コラム。

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