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川口和久のスクリューボール

川口和久コラム「高木さん、ステップの話使わせてもらっています!」

 

セカンド守備の名手だった高木さん


哲学を持った人


 ミスタードラゴンズ、高木守道さんが亡くなった。高木さんの現役引退は1980年だから81年入団の俺とは入れ替えとなり、対戦経験はない。ただ、われわれの世代で中日の選手と言えば、投手は星野仙一さん、野手は高木さん。2人ともダンディで、カッコいい選手だった。

 高木さんとは野球教室で何度もご一緒させてもらったが、野球、特に守備に関し、すごくこだわりというか、哲学を持った人だった。口数は多くないが、いつも的を射た指導をする。子どもたちに教えていたのを脇で聞いていただけだが、一番覚えているのは、「君たちは、ボールを捕るために、いろいろなステップを踏まなきゃいけない」という話だ。

 打球が右に行ったらこうする、左はこう。踏み出してから、それと違う方向にいった打球は、どう足を運べばいいのかなど、理論立てて具体的に教えていた。ピッチャーだった俺は、守備のステップを真剣に考えたことはなかったが、確かにそうすれば体勢が崩れず捕球位置に入り、捕った後のスローイングも楽だろうなと思った。目からウロコで、すごく勉強になった。実は、その後の野球教室で・・・

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広島、巨人で活躍した川口和久氏が独自の視点でプロ野球に斬り込む連載コラム。

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